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会員参加率10% 署名数3万筆めざして 新しい署名にご協力を!
2017.02.25
協会では、3月より「医療・介護の負担増の中止を求める」新たな署名に取り組みます。
昨年3月から取り組んだ「さらなる患者負担増計画の中止を求める」署名は、最終的に会員参加率12.2%(10%目標、達成)、署名数2万9514筆(3万筆目標、達成率98.4%)のご協力を頂きました。ありがとうございます。しかし、まだまだ会員参加率、署名数の上乗せが可能だと考えております。
以前の、署名に関するアンケートでは「患者負担増反対」に反対の会員はごくわずかでした。つまり、会員参加率のカギは、ひとえにPR(Public Relations)にかかっていると考えられます。あらゆる方策で努力したいと思っていますので、ぜひご協力ください。
さて、医療や介護の費用負担において、患者・利用者の負担金を上げるのには問題があると考えています。政府は「サービスをたくさん受けた人は、患者・利用者の支払い能力に応じて、自分で負担してください」と「受益者負担」と「応能負担」と「自助」を強調していますが、すべて考え違いです。
まず、患者・利用者負担は「受難者」負担です。選択可能なグリーン車や高速道路代の上乗せ料金とは違います。
次に、これらの財源のうち「税金」と「保険料」は能力に応じて負担していますが、「患者・利用者負担」は、基本的には「災難に比例した」「定率」負担となっています。しかも世代間対立を煽りかねない「年齢による区別」です。
そして、患者・利用者負担の増加は確実に受診・介護サービス利用の抑制をもたらし、病気の早期発見や重症化、介護度の進行予防を妨げます。その結果、経済的弱者、健康弱者を医療・介護から遠ざけ、公的社会保険制度としては本末転倒です。
最後はモラルハザードの問題です。以前より医療においては「窓口負担無料化」などによるフリーアクセスの向上は、「必要以上の受診」と「過剰な診療」を誘発するとして、「モラルハザード(=倫理の欠如)」と言われ、医療保険財政悪化の原因と非難されてきました。しかし、患者・利用者負担が上がれば、お金に余裕のある人だけがフリーアクセスを享受できるという、おかしな制度になります。
医療や介護は、支払い能力に関係なく、すべての人が平等に、必要に応じて適切なサービスを受けるのが原則で、患者・利用者負担を上げることにより、受診・介護サービス利用に抑制を生じさせ、弱者を社会保険制度から排除するようなことがあってはなりません。これは決して医療・介護関係者の「ポジショントーク」ではなく、日本の社会保障、社会保険制度の原理・原則です。
今回の目標は、前回と同じく会員参加率10%、総数3万筆としました。正会員1人当たり5筆で達成可能な数字です。
国会への要請行動は、3月23日、4月20日、5月18日、6月1日を予定しています。数を集めてその声を届けない限り、制度改悪は止められません。
一つの医療機関から一筆でも結構です。ご自身、家族、従業員を含め、患者負担増に反対する方のご協力をお願いします。