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声明「安倍晋三首相の辞意表明に際し、新型コロナウイルス感染症対策の迅速な抜本的強化と医療機関経営の保障を求める」
2020.09.01
声 明
安倍晋三首相の辞意表明に際し、
新型コロナウイルス感染症対策の迅速な抜本的強化と医療機関経営の保障を求める
兵庫県保険医協会
理事長 西山裕康
8月28日、7年半におよぶ長期政権を築いた安倍晋三首相が辞任を表明した。
新型コロナウイルス感染症は小康状態であるが、秋冬の季節性インフルエンザとの混在に向け、未だに十分な医療提供体制が整備されているとは言いがたい状況にある。こうした中、党内の後継者争いや政局化により、新型コロナウイルス感染症対策に遅れが生じることがあってはならない。今こそ、国民の命と健康を守るため、有効な医療政策を迅速に実行すべきである。
新たに発足する内閣には、これまで私たちが主張してきたように、医療機関向けの個人防護具や消毒用薬剤等の安定的確保、検査体制の拡充、専用病床の確保、風評被害対策や医療機関で感染者が発生した場合の休業補償などの有効な対策を一層進めるとともに、経営悪化で苦しむ医療機関に対して、昨年度保険請求実績に基づく差額補填等の公的な経営保障を中心とした抜本的な対策をとるよう求めたい。
また、今回の新型コロナ禍は、これまでの自・公政権による医療・社会保障を切り捨て、自己責任を基本とし小さな政府を志向する新自由主義的政策によってつくられた社会の脆弱性を明らかにした。
新政権には、これらの方向性を抜本的に見直し、新たな政策を打ち出すことを求める。
以上