兵庫県保険医協会

　保険医協会・保団連は10月から新たに、患者負担軽減の請願署名と診療報酬および税制改正に向けた会員連名署名に取り組む。厳しい経済・社会状況が続き患者の受診抑制も深刻化するなか、安心して医療・介護が受けられる社会の実現を国民とともにめざす。署名の推進とあわせ秋の大型宣伝として、日本の医療制度を考える景品付クイズ企画を実施し、協会会員らが医療と健康・社会保障について市民にわかりやすく語るラジオ関西番組内コーナー「医療知ろう！」へ出演する。

　新患者署名は、現在取り組んでいる（1）患者窓口負担を大幅に軽減すること、（2）後期高齢者医療制度を即時廃止し、高齢者が安心して医療を受けられる制度にすること、の２項目に、（3）国保料の引き下げと国保・後期高齢者医療制度の保険証取り上げをやめること、（4）介護保険の給付削減や利用料引き上げをやめ、必要な介護サービスを安心して受けられる介護保険制度にすること、を加えた４項目。
　これまでの患者負担軽減署名は、兵庫協会では１万筆を突破し、地元議員の紹介を受けて国会に提出しており、引き続いて積み増しをめざす。
　また会員署名では、ＯＥＣＤ諸国の平均並みの医療費にするため診療報酬を引き上げることや、医療税制の改善として（1）診療報酬に対する事業税非課税措置の存続、（2）診療報酬の所得計算の特例措置（租税特別措置法26・67条）、いわゆる４段階税制の当面の存続、（3）社会保険診療に対する消費税ゼロ税率の適用、を求めている。
　患者署名、会員署名とも、国会要請行動などで地元国会議員や関係省庁へ提出し、政府へ実現を迫る。

景品付の医療　クイズチラシ

　兵庫協会は患者・会員署名とともに秋の医療運動大型宣伝として、景品付クイズ「窓口負担をゼロにしませんか」を実施し、ラジオ関西番組内コーナー「医療知ろう！」に出演する（前号既報）。
　景品付クイズは、医療費の患者負担に関する六つの設問を通じて日本の医療制度を患者・市民に考えてもらうもの。正解者の中から抽選で１０３人に、液晶ＴＶや遠赤外線パネルヒーターなど豪華景品が当たる。
　応募用紙は各医療機関で設置した応募箱で回収し、協会へ送っていただく。市民が直接、兵庫協会のウェブで応募することも可能。
　署名や景品付クイズとラジオ関西出演のチラシ・応募箱・ポスターなどは、会員医療機関へ10月上旬に送付予定。いずれも随時無料で追加注文を受け付ける。窓口や待合室、診察室などに設置し、患者さんをはじめスタッフ、知人、ご家族などへ協力の輪を広げていただきたい。