2010年12月15日(1642号) ピックアップニュース
燭心
早いもので、今年もあとわずか。トラ年を振り返って、ひとつ吠えてみましょうか▼さて、いとしのトラは見事に後半戦失速。やはり軸になるピッチャーがいなかったのが最大の原因。そんなこと言われんでもわかっトラ! 来年も楽しませてや、とファンの声▼しかし、後半戦失速と言えば何といってもこの人たち。普天間、CO2削減、高齢者医療等々、あの前半戦の威勢の良さはどこに消えたのか、こちらは軸足の定まらないのが最大の原因。来年こそ「国民生活第一」の公約ちゃんと守ってや、と国民の切実な声▼トラぬ狸の皮算用。頼みの埋蔵金も、掘り出してみれば思ったほどもない。こんなはずじゃなかったか。やはり財源は大儲けしている人たちから取らないと出てこない。そんなこと初めからわかっトラ、と識者の声▼なのに何で大企業だけ減税なの? 早速鼻薬が効いたのか、そういえば企業献金受け入れ再開とか。おかげでこちらは消費税増税、医療も介護も保険料、窓口負担、利用料、みんなアップの話ばかり。トラれてばかりでアップアップだ。まったく、タテジマならぬヨコシマな話、とビンボー人の声▼悪い話ばかりでもなかった。沖縄県知事選挙では基地撤去を正面から掲げた候補が大健闘。当選には至らなかったが、現職も「県外移転」に方針転換せざるを得なくなった。粘り強い運動が世論をつくり、少しずつ世の中を変えてゆく。民主主義が「絶滅危惧種」になってはおしまいだ(星)