兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2011年3月05日(1648号) ピックアップニュース

2010年空気の汚れ全県調査 43号線沿いの大気汚染続く

 昨年6月3・4日に実施した県内各地の大気中二酸化窒素(NO2)濃度の測定結果が発表された。国道43号線沿いの汚れが依然として改善されていないことなどが明らかになった。
 調査は、市民が県下の大気汚染状況を把握するために県内の公害・環境団体などが実行委員会をつくり、91年から毎年実施しているもの。県内各地の687人から2千個超の調査サンプルが集まり、協会でも80医療機関から108個のサンプル協力を得た。
 阪神高速から湾岸線へ大型車を誘導する「環境ロードプライシング」の実施などで極端に高いNO2濃度の観測地点は減少傾向にあるものの、国道43号線沿いでは106カ所の観測地点のうち、8割を超える89カ所で環境基準の60ppbを超え、100ppbを超える地点も数多く見受けられた。
 東灘区などで、30~60ppbの観測地点の広がりも見られる(図)。NO2濃度が30ppbを超えると、アレルギー体質を持つ小学生のぜんそく発症率が高まるとの環境庁調査結果もある。
 同実行委員会は大気汚染の改善に向け、自動車交通量規制や環境基準の見直し、神鋼石炭火力発電所からのばい煙の排出規制や環境汚染物質データの情報公開などを国や県に引き続き求めていく予定。協会も環境・公害対策部会を中心に協力していく。

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