2011年3月05日(1648号) ピックアップニュース
自主記帳望む声高まるなか確定申告対策が好評 研究会・相談会・電話相談など
申告前に研究会で基礎知識を学ぶ
(2月6日、協会会議室)
(2月6日、協会会議室)
確定申告の時期を迎え、協会の申告対策活動が好評を博している。税理士任せにせず自主記帳を行う会員が増えているなか、相談会や研究会などを利用した会員からは「申告前に研究会でポイントが学べた」「相談会で記帳の間違いが分かり助かった」などの声が寄せられている。確定申告の提出期限は所得税が3月15日、消費税は3月31日。不明な点があれば、協会までご相談を。
診療報酬引き下げや受診抑制などで医業収入が落ち込んでいる影響もあり、協会には「自分で記帳・申告したい」「自分で経営状態を把握したい」との声が多数寄せられている。こうした声に応え、協会は日常的な電話相談に加え、毎年確定申告の時期に青色(白色)確定申告研究会、税務個別相談会、確定申告相談会を開催しているほか、昨年から自主記帳講座も新設した。
申告前に注意事項を整理
2月6日に開催された青色(白色)確定申告研究会では講師の中村明税理士が、青色・白色申告の相違点、医業所得・給与所得など各種所得の計算方法や、所得控除、減価償却についての説明など、申告に必須の基礎知識について講演した。措置法26条選択の場合の計算方法や、2カ月遅れで振り込まれる診療報酬の決算上の処理方法など、医業所得申告の特殊性についても詳しく解説した。
中村税理士は、昨年まで現役の税務署員として勤務してきた経験から、税務調査でよく指摘される経費項目に関して注意すべき点を紹介。「接待交際費は領収書の裏面に誰とどういう名目で使用したのかを記載」など、税務調査に耐えうるための申告のポイントも解説した。
参加者からは、「自分で青色申告をしたいと思っていたので大変勉強になった」「税務調査が入り、今後の対策にと参加したが、参考になった」などの声が寄せられた。
記帳間違いわかり安心
昨年12月から開催された税務個別相談会は、医業税制に詳しい協会税務講師団税理士が個別に相談に応えるもので、利用者から「収入が減り措置法適用にしたので、顧問税理士をやめ自主記帳に切り替えた。相談会で間違いを指摘され、修正まで対応してもらい、費用も減らせた」「顧問税理士がいるが、セカンドオピニオンとして活用できた」との声が寄せられている。3月5日・6日には、申告直前の最終確認の場として、確定申告相談会開催を予定しており、すでに45件の予約があるなど、好評を博している。
日ごろの経営の悩みもサポート
協会は確定申告時期に限らず、税務や職員の雇用相談や税理士紹介、月1回の医院経営研究会など、会員医療機関の税務・経営の悩みに応えるサポートを行っている。ぜひご活用いただきたい。ご相談は、電話078-393-1817まで。