兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

兵庫保険医新聞

2011年6月15日(1657号) ピックアップニュース

医療産業都市構想 防災計画見直しを要請 県・神戸市へ

 協会は5月25日、神戸市と兵庫県に対し、先端医療産業都市計画を防災面から見直すよう求める要請を行った。
 東日本大震災により、予想される東海、東南海、南海大地震に対する県・市の防災計画の見直しを求めたもの。神戸市は医療産業都市推進本部推進課の若松謙一課長と同調査課の須田保之主査が対応した。
 要請書は、先端医療産業都市がバイオテクノロジーの研究のための動物実験や遺伝子操作のためウイルスを扱っており、バイオハザードに至った場合、免疫力の弱い患者が入院する臨床病棟が隣接し、きわめて危険な環境にあると指摘。今後予定されている病院建設計画を中止し、医療機関の一点集中ではなく分散型とすること、県立こども病院を先端医療産業都市に移転する計画の中止と現在地での建替えを要求している。
 また、想定を上回る災害が起こっても機能する防御装置とすること、研究施設等が被災した場合の入院患者移送計画を策定しておくこと、近畿近隣の原発が被災した場合の対処方針の策定なども求めている。
 要請に対して若松課長は、ポートアイランド2期地の護岸は9メートルあり、建物も免震構造で中央市民病院の非常用発電機も地下ではなく2階に配置しているなどと述べた上で、正式な回答は検討するとした。
 県には主に県立こども病院の移転中止を知事秘書課を通じて要請。総務係長が担当部局から回答したいと述べた。

バックナンバー 兵庫保険医新聞PDF 購読ご希望の方