兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2012年4月15日(1684号) ピックアップニュース

燭心

 今年は天文ファンにはうれしい年だ。先月26日には日没後の西の空に金星・月・木星が並んだ。釣り針のような三日月の上下に、太陽系のスーパースターたちが従う。月の明りがこれ以上だと、おそらく木星がかすんでしまうだろう。絶妙のハーモニー、美しい光景にしばし見とれた人も多いと思う▼大本命は来月21日の金環日食だ。神戸では朝7時半前後の数分間、仕事前の忙しい時間だが、見逃さないようにしたい。続いて6月6日には金星がお天道様の前を横切る、太陽面通過が見られる。こちらも、朝7時過ぎから6時間くらいかけて見られるようだ。この次は105年後というから、わが人生で、もちろん最後のチャンスだ。専用メガネと照々坊主を今から用意しておこう▼一方で、興ざめなニュースも聞こえてくる。JAXA法の改定が今国会で審議されている。「平和目的に限る」とされている宇宙航空研究開発機構(JAXA)を軍事利用可能にするのが目的だ。「はやぶさ」で多くの人に夢と感動を与えてくれた日本の宇宙技術だ。地球を破壊する目的に絶対使わせてはならない。宇宙の「憲法9条」を守れと、宇宙飛行士の秋山豊寛さんたちが訴えている▼折しも、北朝鮮の「ロケット」打ち上げが問題になっている。宇宙開発を口実にした軍拡の意図が透けて見える。「人のふり見て我がふり直せ」である。不毛な軍拡競争の道か、徹底した平和利用の道か、お天道様の答えは決まっているだろう(星)
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