兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2012年7月05日(1691号) ピックアップニュース

燭心

 消費税増税法案が6月26日、衆議院で可決された。増税など望む国民はいない。しかしながら現在のわが国の状態を考えれば、やむを得ないと思う人々もかなりいるようである▼経済的弱者にとって、一律に消費税を負担するのは酷である。食料品をはじめとする生活必需品の消費税は、従来通り5パーセントとするが、高級外車、毛皮、宝石類などには20パーセントくらいの消費税をかけてもいいと思う。それだけ支出しても欲しいものを手に入れたいという富裕層には、高い税金を払っていただく▼しかし実際にこれを実行するには、難しい問題も出てくると思われる。高級品とそうでないものの線引きはどうするか。少なくともスーパーマーケットやコンビニ、デパ地下では低い消費税でいってほしい。筆者の経験では、物品税(日本の消費税に相当する)が物により異なる国はいくつかある。ニューヨークではスーパーでの買い物には税金はかからなかったが、ティファニーでは高い物品税を払ったことを覚えている▼すべての国民を納得させることはできなくても、方法を工夫すれば、どこかに最大公約数のようなポイントが見つかるはずである▼選挙運動時の公約など、当選すると忘れてしまうのが議員だと思っていたが、横文字のマニフェストになるとそうではない者もいるらしい。だが、中身は忘れられ、政争の具になっているよう感じる。現在の日本にとって最優先の施策に舵をとってもらいたい(硝子)
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