2012年12月15日(1706号) ピックアップニュース
燭心
衆議院選挙の投票日が間近に迫っている。諸先生方は投票先を決められただろうか。消費税、社会保障制度改革推進法、患者の窓口負担問題、国民皆保険制度の防衛、生活保護問題、TPP、原発、憲法など争点は多数存在する。第三極と呼ばれる新興政党も雨後のたけのこのように乱立している▼投票先を決めるにあたって重要なのは、その政党が本気で公約を実行する気があるかどうかである。3年前の総選挙で民主党は国民の生活を向上させ社会保障を充実させるなどばら色の公約を乱発し、旧態依然とした自民党を撃破して政権を奪取した。民主党にはかなりの期待をした。あれから3年、民主党はまったく公約を守る気がないことが判明した。嘘つき、詐欺師といわれても仕方がない状況である▼自民党はどうだろうか。基本的政策は3年前とあまり変わらない。憲法改正や国防軍の創設など、きな臭い右よりの綱領が改正点である。われわれ保険医は戦争に反対する義務がある。集団的自衛権などと称して日本を米国の戦争に巻き込むようなことは絶対反対である。日本は世界最初の被爆国であり、核爆弾には絶対に反対しなければならない。核武装を宣言する人が党首の政党にも投票できない。昨年の震災で明らかになった原子力発電所もうやむやにできない問題である。原発は廃止すると明言する政党に投票すべきである。国民皆保険制度は守らねばならないし、混合診療には反対せねばならない。(海)