2013年5月15日(1718号) ピックアップニュース
燭心
今年も憲法記念日を迎えた。自民党安倍政権は改憲策動に必死である。まず96条を改悪し現憲法の改憲のハードルを下げようとしている。すなわち国会が改憲を発議できるのは現行では3分の2だが、これを過半数に引き下げようとしている▼自民党は改憲ハードルが諸外国に比べ高すぎるとしているが、どの国でもこの程度の改憲基準だ。このようなことを許すと過半数で憲法を改正し都合の良い憲法を作成してから、もう一度改正し今度はもとの3分の2のハードルに戻して自分の都合の良いものを維持するという方法が可能である▼小選挙区制による歪みのため、現政権は過半数に満たない得票で議席の大部分を得ている。圧倒的多数ではない勢力に政治の根幹である憲法を制定さすのは避けるべきである▼自民党など改憲派が目標とする憲法は明治時代の大日本帝国憲法であるらしい。天皇の元首化などをうたっている。現憲法9条を破棄し戦争に道を開こうとしている。すなわち自衛隊ではなく国防軍とするとしている。第2次大戦中のナチスドイツの軍隊と同じ名称である。現憲法のおかげで日本は朝鮮戦争やベトナム戦争にも巻き込まれず何万人もの若者が命を落とさずに済んでいる。国防軍になると米軍と共に他国を攻撃し、幾多の命が失われる。戦争や地震などの災害の際は政府などが国民の権利を制限できるようにもするようだ。人権が抑圧される状況ではまともな医療はできない。憲法改悪反対(海)