兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年7月25日(1725号) ピックアップニュース

燭心

 参議院選挙が終わっている頃だ。自民党が非常に優勢とのことである。アベノミクスの評判が良いが、はたしてそんなに良いものだろうか▼円安と低金利政策を背景に、株価が急に上がった。しかし、株で大儲けしたのは誰であろうか。株式を買う資金がなければ全然収入にならない。一部の投資家の大儲けを指をくわえてみているだけである▼大企業は260兆円もの内部留保をためこんでいる。よく儲けたところからお金が流れていって国民は潤うとしているが、内部留保のごく一部でも賃上げに回す気配はない。大儲けしているのに賃金は減らされている。輸出大企業のための円安は消費者物価の上昇を招き、国民生活を圧迫している▼政府は、消費税を5%から10%に大幅増税して庶民の生活をいっそう圧迫しようとしている。大企業には法人税をさらに減税し、大盤振る舞いを重ねようとしている。大企業には減税、庶民には増税では、経済、くらし、財政を破たんに導く。税金は負担能力に応じてきちんと払ってもらおう。法人税の実質負担率は、大企業は18%なのに中小企業は26%である。所得が1億円を超えると税負担率が下がるといったこともよくない▼賃上げにより国民の所得を増やし、まともな経済の土台をしっかりさせるべきであろう。大企業の大儲けを指をくわえて見ていても国民生活はよくならない。大企業だけがもうかるアベノミクスのつけは、社会保障に回る。運動がますます重要だ。(海)
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