兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年9月15日(1729号) ピックアップニュース

反核医師の会第32回総会 再生可能エネルギー普及で 技術的にも経済的にも 脱原発は可能 福島第一原発事故民間事故調委員長 北澤宏一先生が講演

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再生可能エネルギーの普及を訴える北澤先生(左端)

 核戦争を防止する兵庫県医師の会は、8月31日に協会会議室で第32回総会を開催し、76人が参加した。記念講演では民間事故調(福島第一原発事故独立調査検証委員会)委員長の北澤宏一先生が、「再稼働される原発のリスクと再生可能エネルギーの世界の情勢」と題して、原発依存から脱却する道のりを解説した。

 北澤先生は脱原発に向けて、第4次産業として再生可能エネルギーを普及することが経済的にも可能であることを説明、政府財政収支が1000兆円の赤字でも、世界トップの対外純資産296兆円、企業内部留保225兆円という民間資金が豊富にあるので、GDP5%相当の25兆円を再生可能エネルギー普及にまわせば雇用の創出や原発も即停止できると強調した。
 発電事業を兼業する農家のソーラーシェアリング、漁電業などで農林漁業の再生も可能であり、また太陽光、風力、地熱などの発電の技術力は日進月歩しており、ドイツで実績のあるFIT(電力固定価格買取制度)が日本で本格化すれば、脱原発の技術革新と経済成長ができるとした。
 また、福島原発事故について、民間事故調委員長として、通産省と電力業界とが一体となっていた原子力安全・保安院、原子力安全委員会の責任放棄を明らかにしたことに触れ、「安全神話」に自縄自縛し虚偽の強弁を続けてきた原子力村による「人災」であるとした。
 総会議事では、代表に郷地秀夫協会副理事長が再任、運営委員長に近重民雄協会理事が新任した。
(次号に感想文掲載)

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北澤宏一著『日本は再生可能エネルギー大国になりうるか』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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