2013年10月05日(1731号) ピックアップニュース
燭心
オリンピック讃歌を聞くと涙がでる。パラマス作詞、サマラス作曲、古関裕而編曲。筆者は当時高校3年生、1964年この歌とともに始まった東京オリンピックに感激した。東洋の魔女の活躍、東京・新大阪間の新幹線開通。戦後復興の象徴としてアジアで最初のオリンピックは、閉会式で世界中の選手が手をつなぎ肩車をして感動のうちに終わった▼古代ギリシャでオリンポス山に住むゼウスへの捧げものとして、アテネとスパルタが一時停戦して行われていたスポーツの祭典を、フランスのクーベルタン男爵が近代オリンピックとして蘇らせた。シンボルマークもクーベルタン男爵が世界の5大陸(青・オセアニア、黄・アジア、黒・アフリカ、緑・ヨーロッパ、赤・アメリカ)と五つの自然現象(火の赤、水の青、木の緑、土の黒、砂の黄色)とスポーツの5大鉄則(情熱、水分、体力、技術、栄養)を重ねて合わせて5輪とし平和を願って考案した▼しかし1896年の第1回アテネ大会以後、1916年ベルリン大会は第1次世界大戦のため中止、1936年ベルリン大会はヒトラーに利用され、1940年東京大会は日中戦争のため中止となった▼2020年東京大会が戦争や原発事故で中止とならないように、世界の平和と福島事故の収束を実現しよう。未来を生きる子どもたちのため安全・安心を取り戻し、すばらしい、後生に語り継がれる2度目の大会にするよう日本人は努力しなければならない。(水)