兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年10月15日(1732号) ピックアップニュース

談話 来年4月からの消費税増税を中止せよ 税務・経営部長  辻 一城

1732_3.jpg 安倍首相は、来年4月から消費税を8%へ増税すると発表した。増税の前提としていた「経済状況の好転」が満たされたとしているが、賃金は上がっておらず国民生活は全く改善していない。増税は景気を悪化させ、さらに国民を苦しめることは明らかである。
 消費税増税は、民主・自民・公明の3党合意による「税・社会保障の一体改革」の一環として、社会保障の安定財源確保のためとされ、行われようとしているが、同時に、大企業向けには復興特別法人税の前倒し廃止をはじめ、大企業優遇税制の拡大など、法人税の減税を行い、その穴埋めを国民に押しつけている。
 安倍首相は、法人減税で働く方々の賃金の増額を期待しているようであるが、大企業を優遇しても内部留保を増やすだけで、庶民の暮らしが良くなるとは思えない。
 今なぜ、復興特別法人税だけを廃止するのか。個人に対する復興特別所得税は25年もの長期にわたって上乗せされ、しかも復興とは関係のない事業に流用されていることは、到底納得できるものではない。
 消費税は、低所得者ほど負担が重くなるという逆進性があり、社会保障の財源としてふさわしくないことはいうまでもない。医療機関にとっては、8%への増税は「損税」負担の拡大も意味する。われわれは、医療機関の消費税負担をゼロ税率により解消することを強く求める。
 社会保障の充実を掲げながら国民に負担を押し付け、給付を切り捨てる消費税増税は、断固中止すべきである。
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