兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年10月25日(1733号) ピックアップニュース

燭心

 体育の日を含む連休を鎌倉で過ごした。兄弟姉妹5人で毎年行っている古希祝いの旅である。今年は一番末の妹の祝いで一巡したことになる▼1年前からホテルを予約し、大学を定年退官して時間的余裕のある別の妹が、観光ルートを検索し詳細な予定表を作った。筆者と古希を迎えた妹(臨床医)はまだ現役のため、多忙を理由に勝手気ままな要望を送るばかりであったが、同胞の良いところか、わがままも通り、いい思い出の旅となった。来年からの喜寿の旅を計画するかどうかは未定▼連休の古都の街道は渋滞で、どこへ行くのにも予定の3倍の時間がかかった。鎌倉の人は連休はひたすら外出を避け、観光客の立ち去るのを待つそうだ。のろのろ運転のタクシーの中で色々話を聞いたが、どの運転手も接客マナーもよく、歴史にも詳しく、高齢のきょうだい旅行に好意を示してくれ、快適だった▼"紅一点"の弟は、幼少の頃、肺結核、脊椎カリエスを患ったが、大学卒業後は自宅で学習塾を経営してきた。2年前からCOPDで在宅酸素の日々だが、ホテルへ酸素ボンベを宅急便で送り、旅に参加できた。鎌倉の大抵の寺社には、障害者用に車椅子の用意があり、予約をしておくと利用できたので助かった。秋なのに暑かった鎌倉、でも人情も厚く、食べ物もおいしかった▼一方、政府からは喜べない古希祝いが来春届きそうだ。70歳からの窓口負担1割を2割にするという。こちらは丁重にお返ししたい。(硝子)
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