兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2014年3月05日(1744号) ピックアップニュース

支払基金・国保審査委員と懇談 協会 医学的常識に基づいた審査求める

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基金審査委員(上)と協会役員(下)

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国保審査委員(上)と協会役員(下)

 協会審査対策部は、1月16日、29日に支払基金、国保連合会の審査委員とそれぞれ懇談し、協会会員から寄せられた減点事例などをもとに意見交換を行った。これは、レセプト審査の改善を目的に、審査委員の改選を受けて2年に一度実施しているもの。

支払基金
「査定の具体的理由記載に努める」
 1月16日には支払基金審査委員と懇談し、協会から要望している審査改善項目や最近の減点事例等をもとに意見交換を行った。
 懇談には、支払基金審査委員会から齊藤清治審査委員長ほか医療顧問、主任審査委員あわせて5人が出席。協会審査対策部からは西山裕康、川村雅之各副理事長、池本恒彦、清水映二、八木秀満各理事、岩下敬正評議員が出席した。
 懇談では協会側から、突合点検および縦覧点検について、画一的に審査を行わず、主治医の裁量を重視し、医学的常識に基づいた審査を行うよう求めたことに対し、基金側から、「これまでどおり療養担当規則、診療報酬点数表および関係通知等に基づき、個々のレセプトに即して、患者の病状、病態、特性を把握した上で審査委員の医学的判断により行っており、突合・縦覧点検の実施が、画一的な審査や医師の裁量が損なわれるような審査につながることはないと考えている」と回答があった。
 また、協会側から、協会に寄せられた具体的な減点事例も示し、「医療機関から、査定された理由がわかりにくいとの相談が多く寄せられている。特に再審査請求の結果、原審どおりとする場合は査定理由を明確にしていただくようお願いしたい」と要望したことについては、「今後においても、具体的理由を記載し、理解いただけるよう努める。なお、原審どおりとされた理由について疑義がある場合は、支払基金兵庫支部の再審査相談窓口に問い合わせいただきたい」と回答があった。

国保連合会
「納得いかない場合国保に問い合わせを」
 1月29日には、県国保連合会審査委員と懇談。国保連合会から審査委員会会長を含め3人が出席。協会審査対策部からは西山裕康、吉岡巌各副理事長、森下敬司顧問が出席した。
 懇談では、主治医の裁量を重視し、医学的常識に基づいた審査を行うよう求めたことについて、国保側は「療養担当規則、薬事法、関連通知等に基づいて適正で公正な審査に努めている。ただし、医学的な常識と保険診療上の審査が異なる場合もあり得ることをご理解いただきたい」とした。
 薬剤の適応外使用については、「原則認められない。ただし、レセプトの摘要欄に必要理由のコメントがある場合は、審査の参考にする」とした。
 また、査定の連絡文書の記載について、記号による表記だけではなく査定理由がわかる内容にするよう改善を求めたことについては、「増減点連絡書には記号の説明を付しているが、査定内容が不明、納得がいかない場合は国保連合会に問い合わせていただきたい」と回答した。
 さらに、協会に寄せられた査定事例を示し、「保険者からの異議申し立てを安易に容認しないよう慎重に対応してほしい」とあらためて要望した。
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