兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2014年6月25日(1754号) ピックアップニュース

燭心

 安倍政権は集団的自衛権の行使容認により、戦争する国をめざしている。日本国憲法があるため日本は戦争ができない。憲法を悪意で解釈し、戦争できるようにするのである。「集団的自衛」とは結局、米国と共に海外で戦闘行為をすることだ。そして自衛隊を海外派兵できる軍隊にすることである▼戦闘行為をしても「自衛隊だから軍隊でない」と詭弁を弄するのだろうか。米軍と共にいれば軍隊とみなされても仕方ない。米軍を目標とする砲火が自衛隊に着弾する可能性もある。そうなると自衛隊に死傷者が出る。自衛のためと称し撃ち返せば、それは戦争行為だ。米軍が起こした戦争に相手が反撃し、巻き込まれる。戦闘中の米軍と共にいなければ巻き込まれる可能性は低いだろうが、戦闘地域に行かないという歯止めはない▼「集団的自衛」の名目で、NATO諸国は米国のアフガニスタン戦争に巻き込まれ、千単位の死傷者を出したことを思い起こしたい。戦闘地域では非武装・軽武装の補給部隊でも、軍隊とみなされ容赦なく攻撃される。現在世界でもっとも好戦的な国は米国である。ベトナム、アフガニスタン、イラクなど10年に一度は戦争している▼国民を集団的自衛権の名のもと、戦争に動員するため、秘密保護法・メディアへの権力介入が進められている。領土問題などでの中国や韓国との軋轢も、安倍政権の暴走に利用されている。日本を戦争に巻き込む集団的自衛権行使の容認に反対しよう(海)
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