2014年9月15日(1761号) ピックアップニュース
燭心
安倍内閣は、集団的自衛権行使容認を閣議決定した。米国の戦略に日本が巻き込まれる。日本がイスラム世界からのテロに悩まされる▼中国の海洋進出に対抗して、米国は日本に「空母や海兵隊創設」を迫っている。軍備というものは持てば使いたくなる。広島、長崎の原爆はウラン、プルトニウム型の人体実験であった。イラク戦争も兵器の在庫処分だった▼第一次大戦は独、オーストリア、トルコ等の同盟国と英仏露の協商国、日英同盟が存在していた頃、サラエボ事件が発火点になり、導火線に火が点いたように一挙に拡大し、世界大戦となった。軍事同盟を結んだため、利害関係のない国同士も不本意ながら戦わざるを得ず、1千万人以上の戦死者が出た▼注目すべきはスイスとスウェーデンである。スイスは500年以上戦争に巻き込まれていない。スウェーデンは、200年間戦争をしていない豊かな福祉国家だ。この2カ国を日本は見習うべきだ▼安全保障のため三つの条件が必要である。①国防は必要最小限にし、ハリネズミのようにする。②科学技術を高度に進歩させ、日本でしか作れない工業製品、特に画期的な医薬品を特許でおさえる。日本が他国から攻められたらその医薬品が入手できず世界中が困る。③国際機関を設置する。スイスには国際赤十字社、スウェーデンにはノーベル財団がある。人口減少社会になる日本は世界中から尊敬され、小さくてもピカッと光り輝く国家を目標にすべきだ(鼻)