兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2014年10月25日(1765号) ピックアップニュース

「保険でより良い歯科」連絡会が中央要請行動
歯科技工士の窮状を訴え 吉岡正雄副理事長が要請

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兵庫連絡会の吉岡副理事長(1.左3人目)、歯科技工士の雨松(1.左端)・齋藤(1.左2人目)・小越(1.右端)各氏が新原秀人衆院議員(1.右2人目)、渡嘉敷奈緒美衆院議員(2.奥)、小池晃参院議員(3.中央)に要請

 深刻な事態にある、歯科技工士の窮状と要望を伝えるため、「保険で良い歯科医療」全国連絡会は10月8日に「歯科技工を考える懇談会」と厚労省要請、国会議員陳情を開催した。
 「保険でより良い歯科医療を」兵庫連絡会から吉岡正雄代表世話人(協会副理事長)と歯科技工士ら5人が参加し、「歯科技工士・所の待遇改善のための緊急要望」を要請した。
 国会議員52人(代理含む)が出席した懇談会では、兵庫連絡会から歯科技工士の雨松真希人世話人が発言し、兵庫連絡会がまとめた提言案「保険でより良い歯科技工を〜日本の入れ歯を守ろう〜」を紹介した。
 「徹夜や2〜3時間の仮眠で働き続け精神的にまいり、2度ほど自殺しそうになった」など、歯科技工士の悲痛な声を紹介し、緊急改善要望として、(1)低医療費政策を転換し歯科技工物技術料の大幅引き上げ(2)歯科技工士の身分保障、(3)質と安全性の担保がない海外技工物の輸入規制、(4)安全で普及している歯科技工物のすみやかな保険導入、(5)患者窓口負担の軽減の5項目を訴えた。
 厚労省要請行動では、緊急改善要望5項目をもとに、週70時間以上働く歯科技工士が7割近くいる実態などを挙げ、歯科技工物の価格実勢調査だけでなく、労働実態の調査をし、改善をはかることを求めた。
3議員と懇談
 国会議員への陳情では、新原秀人(維新)・渡嘉敷奈緒美(自民)両衆院議員、小池晃参院議員(共産)と懇談した。
 新原氏は歯科技工士の待遇改善には診療報酬引き上げが必要とした上で、研修医制度と同様に歯科技工士でも2年間の研修を設け、研修機関への給与補助金制度を創設するよう、今国会で質問をしたいとした。
 渡嘉敷氏は歯科技工士の窮状に理解を示し、患者との対面行為によるコミュニケーションの向上など、歯科技工士の果たす可能性があるとし激励した。
 小池氏は歯科技工業界の長時間労働を厚労省が放置しているとし、「7:3」大臣告示に見合う点数引き上げとして連絡会が求めている1300億円の追加財源について、予算化は可能と理解を示した。
 兵庫連絡会は今回の行動を報告する懇談会など、歯科技工士会はじめ各団体・個人との共同を呼びかける取り組みを進めていく。
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