2015年6月05日(1784号) ピックアップニュース
医療保険制度改革関連法が成立
引き続き患者負担増の実施阻止を 協会は抗議声明送付
吉岡正雄副理事長(1.左2人目)が内閣府(1.左端)・堀内衆院議員(2.左)・山下参院議員(3.右)に要請を行った
塩崎厚労相「詳細は審議会で」
法の内容は入院時食事療養費の患者負担引き上げや紹介状のない大病院初再診時の定額負担導入などの患者負担増をはじめ、国民健康保険の都道府県単位化や患者申出療養制度の創設など、医療現場に大きな影響をもたらすものばかり。十分な国会審議が期待されたが、衆議院で19時間、参議院で18時間という短時間のスピード審議で可決された。
与野党の厚生労働委員は法案の問題点を質したが、塩崎厚労相らは「法案成立後に関係審議会等で詳細は決める」などとして、まともに答えようとしないまま、数の力で可決を強行した。
そのため、法律は成立したものの、中医協などに詳細部分は委ねられた格好で、改悪法を実施するまでに、具体化される内容を監視し修正を働きかけることが求められている。
5.21中央要請行動で署名3千筆を追加提出
協会は医療保険制度改革関連法案が参議院審議中の5月21日、保団連の中央要請行動に参加して、同法の廃案などを兵庫県選出議員や内閣府に働きかけた。吉岡正雄副理事長(歯科部会長)が参加した。参議院では、山下芳生(共産)議員が応対し、「ストップ患者負担増」署名3455筆を提出。山下氏は「小池晃参院議員が厚生労働委員会で追及している。廃案へがんばります」と決意表明した。
衆議院では堀内照文(共産)議員と懇談。堀内氏は安倍首相が国会論戦で根拠のない答弁に終始しているなどと批判。また、歯科技工士の過重労働問題についても「保険医協会以外からも声が寄せられており、重大な問題だ」と語った。