兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

兵庫保険医新聞

2015年11月25日(1799号) ピックアップニュース

「保険でより良い歯科」連絡会・市民講座
健康情報見分けるリテラシー学ぶ

1799_05.jpg

「ダイエットに効果的」などの健康情報の科学的根拠を検証した

 協会などでつくる「保険でより良い歯科医療を」兵庫連絡会(代表世話人・吉岡正雄協会副理事長)は11月8日に協会会議室で、市民講座を開催。「危ない健康情報を見分けるコツ ニセ科学に騙されないで!!」と題し、群馬県伊勢崎市・おない内科クリニック院長の小内亨先生を講師に、市民・医療関係者ら94人が参加した。
 小内先生は糖尿病の専門家として、ダイエットなどの健康情報について、ほとんどは仮説ばかりで科学的に証明されておらず、必ずしも正確な情報を伝えていないとし、「ゆずや酢玉ねぎが糖尿病によい」「ふくらはぎをもむだけで病気がよくなる」「βカロテンがん予防説」などの具体例を検証。これらは口コミ・体験談も含めた広告方法で広がっているが、科学的根拠を示す医学論文がないとした。
 そして、科学的根拠を示すには、これまでの経験から仮説を設定し、基礎実験、動物実験での証明、人を対象にした比較試験を経ることが必要であるとし、健康情報を読み解くには「ちょっと変だな」という感覚を身につけることが重要だとした。
 健康のためには、いろいろな食材を組み合わせた食事と運動が大切であるとまとめた。
 参加者からは、「健康情報におどらされてしまうので、今日は楽しく勉強になりました」「知ることの大切さ、知ろうと努力せねばと思い感じました」など好評を得た。
 終了後には、歯の健康相談を実施し、6件の相談があった。
バックナンバー 兵庫保険医新聞PDF 購読ご希望の方