兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2017年3月05日(1839号) ピックアップニュース

RCEP交渉会合関連企画
「友愛」思想に基づいた自由貿易協定を

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鳩山由紀夫元首相(上)、ジェーン・ケルシー氏(下)が講演した

 東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)第17回交渉会合の、2月27日からの神戸での開催にあわせて、協会や保団連も参加・協力する「RCEPに対する国際市民会議」が、2月26日に協会会議室で学習会「アジア太平洋のメガ自由貿易協定の行方と私たちの未来〜RCEP交渉の現状と問題点を語る〜」を開催。会員・市民ら120人が参加した。
 RCEPとは、ASEANに加盟する10カ国と日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インドが交渉に参加する広域経済連携協定で、国際市民会議は市民レベルで協定への対応を考え行動しようとするもの。
 住江憲勇・保団連会長と加藤擁一・兵庫協会副理事長があいさつ。住江先生は「21世紀の貿易には対等・平等な関係構築が求められている」とTPPなどの経済連携協定を批判。加藤先生は、開催地・神戸市について、営利追求の医療をめざしかねない神戸医療産業都市構想を進めていることと非核神戸宣言を行い平和の港としての理念を守ってきたことの二つの特徴があると紹介し、歓迎のあいさつを行った。
 鳩山由紀夫元首相とニュージーランド・オークランド大学教授のジェーン・ケルシー氏が講演。
 鳩山氏は、加盟国が相互の発展を尊重し貧困と格差を解消していくような「友愛」の思想に基づいた自由貿易協定こそ望ましいと語った。
 ケルシー氏は、TPPが頓挫しようとしている現在、TPPで合意したISDS条項や知的所有権・投資分野に関する条項などを、日本や韓国などの先進国がRCEPに取り込もうとしているとした。特に、安価なジェネリック医薬品の利用を阻害するなど発展途上国が不利となる内容も含まれていることは大きな問題であると指摘し、各国市民の連帯で、情報を公開させていくことが重要であると語った。
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