兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2017年9月25日(1857号) ピックアップニュース

燭心

 以前テレビでこのような川柳があった〝相合傘 惚れてるほうが 濡れている〟うまいこと言ったものだ。天気予報がかなり正確になった昨今、二人が急に雨に降られる、そこに1本の傘しかない、なんて状況は想定しにくいが、なんとなく憧れすら覚える。子どものころの相合傘に名前の落書きは今も存在するのだろうか▼傘は傘でも「核の傘」これは非常に厄介だ。ピースボートの川崎 あきら 氏は、この言葉を使うことを止めることを提唱している。理由は、傘だとまるで、すっぽりと包みこみ、相手から身を守る防御のように聞こえるが、実際は「核を使用するぞ」と言って相手を威嚇することだからと▼核兵器禁止条約が成立し9月20日国連総会で政府代表が署名を開始した。各国に持ち帰りそれぞれが批准し、50カ国が批准すれば、90日後に発効する。この条約は「核の傘」すなわち核による「威嚇」も禁じている。すなわち核兵器を持たなくても日本は条約に違反していることになる▼もう一つ見逃せない状況がある。非核三原則がありながら、北朝鮮の脅威に対し、米国の核を日本に持ち込み配備しようとする声が政府内から上がっていることだ▼日本政府の姿勢を変える市民社会の圧倒的な力が必要な時。また戦後最大の憲法9条の危機もある。私たちは開業医宣言10、平和の希求にあるように、核廃絶も不戦の誓いも、すべては国民の人権を守ることと捉え、その任務を果たさなければならない。(無)
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