2018年1月05日(1866号) ピックアップニュース
燭心
長年この欄を担当させていただいているが、年初の号に当たるのは初である。まずは紋切型だが、新年おめでとうございます。天皇の退位が来年の春に決まり、「平成」もあと一年少々。元号の是非はともかく、30年使っていると、それなりに愛着がわいてくるものだ。奇しくも元号の変わる頃、兵庫県保険医協会も創立50周年を迎える。今、記念誌を準備中である。「平成」を振り返り、次の時代を見据える年にしたい▼「平成」が始まったのは1989年、この年、天安門事件やベルリンの壁崩壊など、世界史を揺り動かす事件が起こっている。東欧の民主化運動は、やがて2年後のソ連崩壊につながる。国内では、阪神・淡路大震災や東日本大震災が「平成」の大事件であろうか。小選挙区制が導入され、一度は政権交代も起こったが、現在の安倍一強をもたらした元凶でもある▼「平成」は、私たちにとっては、社会保障切り捨てと闘い続けた時代でもある。高齢者医療費の窓口負担を例にとると、当時の外来月800円から、今や3割負担、大病院にかかれば初診料がさらに上乗せである。お金の切れ目が命の切れ目となりかねない。高齢化社会を暮らす私たち、とてもじゃないが平静な気持ちでいられない▼さて、今号から文字が大きくなるなど、紙面がリニューアルされる。それに伴って、このコラム欄も12文字増える。増えた12文字でさらに弊政と対決していきたい。引き続きご愛読を、コラム子一同よりの新年のあいさつである(星)