2018年2月15日(1869号) ピックアップニュース
2・3ひょうご25条集会
憲法25条の生存権守る取り組みスタート
集会は中央社会保障推進協議会が提起した「25条署名」を広げるスタート集会として開催された。「25条署名」は、社会保障を国の責任で拡充すること、社会保障予算を大幅に増額することの2項目。加盟各団体が取り組む社会保障拡充にかかわる署名も加えて、10万筆を兵庫の目標にすると提起された。
神戸大学名誉教授の二宮厚美氏が学習講演。安倍政権は2018年を「改憲元年」として改憲を推し進めようとしているが、25条と9条は平和的生存権を保障する「双子の兄弟」であるとし、憲法前文にある「ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利」を現代に生かす重要性を語った。
そして、生存権条項を持たないアメリカでは、底なしの貧困が広がったため若者が軍に入隊せざるを得ない経済的徴兵制が引き起こされていること、他方、ヨーロッパの先進国など生存権条項をなんらかの形で持つ国では、労働権や高い社会保障の水準が保障されているなどとした。
社保協加盟の各団体から、子どもの医療費無料化と就学援助制度充実や、国保に加入できない業者の実態、介護ウェーブの取り組み、年金裁判、生存権裁判、障害問題などが報告され、社会保障拡充への取り組みを交流した。