兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2018年3月05日(1871号) ピックアップニュース

2・15中央要請行動 医師の長時間労働改善を

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桜井周議員(上右)と山下芳生議員(下右)に、武村副理事長(上左)と白岩理事(上中央)が要請書を手渡した

 診療報酬と医師の働き方改善を--。保団連・協会は2月15日、中央要請行動を実施。兵庫協会から、武村義人副理事長、白岩一心理事が参加した。同日昼には議員会館内で、「診療報酬改善・『ストップ患者負担増』をすすめる保団連交流集会」が開催され、12協会から69人が参加した。
兵庫県選出国会議員に診療報酬改善を要請
 国会議員との懇談では、桜井周(立憲民主党)衆議院議員、山下芳生(共産党)参議院議員が要請に応じた。
 武村副理事長は、桜井議員に対して、診療報酬の改善と医師の長時間労働の是正を要請。白岩理事は、2月3日に開催した地域医療を考える懇談会の内容を紹介し、県の計画する医療圏統合によって、西播地域でさらに医師不足が進む恐れがあると訴えた。桜井議員は、現在の阪神北医療圏と阪神南医療圏の統合が進められており、準保健医療圏域とされる阪神北圏域では、県立病院が整備されないこと等に懸念を示した。
 神戸市内でも病院で小児科廃止の動きが起こっていることについて、協会が医師不足と低診療報酬が問題であると訴えたことに対して、桜井議員は、小児科や産科は女性医師の割合が多いが、結婚・出産後の職場復帰が難しいという問題もあるのではないかと述べ、女性医師が仕事を続けられるような環境づくりも必要だとした。診療報酬については、救急医療は患者が来ない時間も待機が必要であり、本来その体制や設備を評価すべきなのにそうなっていないなど、体系が実態にあっていないと感じているとした。
 山下議員には、今回の改定における入院料の評価体系見直しは、7対1病床の削減を狙ったもので、地域の中小病院で大幅な減収が見込まれる非常に厳しいものであると問題点を訴えた。また、在宅医療の推進のためとして、医療機関に24時間対応が求められるのは、政府の進める「働き方改革」と矛盾すると指摘。県立病院で、超過勤務が100時間を超えた医師がのべ272人に及んでいることを紹介し、医療関係者の過酷な労働実態を訴え、先の衆議院選挙で、市民連合と共産党など4野党が合意した共通政策にある「8時間働けば暮らせるルール」を医療分野でも実現するよう要請した。
 山下議員は、医師・看護師の超過勤務の改善は重要であるとして、協会の意見を聞き、医療現場での働くルールづくりを進めていきたいと応えた。
 昼の集会では、住江憲勇保団連会長が、「患者さんが地域で安心して生活できるように、社会保障充実を大きく世論として広げよう」とあいさつ。
 武村副理事長(保団連副会長)は基調報告で、今後の運動として、(1)新点数検討会での決議や署名の取り組み、(2)75歳以上の窓口負担の原則2割化をはじめとする患者負担増阻止を活動の重点とすると報告した。
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