兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2019年7月25日(1916号) ピックアップニュース

保険でより良い歯科医療を 署名インタビュー(1)
歯科医療充実で受診しやすい歯科に 伊丹市・ただ歯科クリニック 多田 和彦先生

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歯科医療充実へ患者さんに署名を勧めたいと語る多田先生

 協会は「窓口負担の引き下げ」「保険のきく歯科治療の拡大」「歯科医療費の確保」を求める「保険でより良い歯科医療を求める請願署名」に取り組んでいる。実施期間は11月末までで、1万5千筆を目標に、全会員に協力をお願いしている。医療機関での取り組みをシリーズで紹介する。第1回目は、伊丹市の多田和彦先生にお話を伺った。

 昨年5月に開業したばかりですが、3割負担は重くて受診抑制になっていることを実感しています。とくに義歯やブリッジ、クラウンをセットする日は窓口負担が高くなります。負担割合を減らすことを訴えている署名なので、患者さんはすぐに協力してくださります。
 署名項目にあるように、保険の範囲を広げることができれば、患者さんの負担を軽くできますし、歯科医師としても治療の幅が広がります。金属床義歯など患者さんのQOLを上げられる治療がいまだに保険収載されていないのはおかしいです。すみやかに保険収載されるべきです。
 また、国に歯科医療費を増やすよう署名で求めていることも大事です。初・再診料や基礎的技術料は医科と比べても著しく低いままです。長時間・低報酬で担い手不足になっている歯科技工士の待遇を改善するためにも、診療報酬引き上げで医院経営を安定させることは、歯科分野全体にとって死活問題です。患者さんに「保険でより良い歯科医療」を提供するためにも必要なことです。
 歯科署名は毎回全国で30万筆集められているそうで、やはり数がものを言うと思います。引き続き患者さんに署名をお願いしていきたいです。

歯科署名は7月22日現在4152筆
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