兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2019年9月05日(1919号) ピックアップニュース

参院選結果をどうみるか
野党は"国民生活"を対立軸に

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参院選後の野党が取るべき政策について講演した菊池氏

 参院選の結果と消費税問題、安全保障について学習を深める--。協会は8月24日、協会会議室で日本金融財政研究所長の菊池英博氏を招いて、「参議院選挙結果と消費税増税」をテーマに政策研究会を開催。会員ら17人が参加した。

自公の勝利は低投票率によるもの
 菊池氏は、参議院選挙の結果について、与党が勝利したのは低投票率のおかげだとした。自公両党は、有権者の15%から23%を占める固定票で選挙に勝利するため、マスコミをコントロールし、投票率が上がらないようにしていると解説。一方で、野党は投票率を上げなければ与党に勝つことができないとして、1人区での候補者を一本化したのは良かったが、政策的に与党との明確な対立軸をつくれなかったことが課題だとした。また、安倍政権下の5年間で実質賃金が累計100万円以上減額したというデータを示すとともに、れいわ新選組が躍進したことを挙げ、野党は国民の生活を守るため消費税を引き下げるという提案をするべきだったとした。
野党は「戦争か平和か」国民に問うべき
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役員を中心に会員17人が参加した

 菊池氏は日本の安全保障政策について、安倍政権下で近隣諸国との関係が悪化していることを示し、野党は「戦争か平和かという形で安全保障政策を国民に問うべきだった」と述べた。緊迫する日韓関係については、憲法9条と日米安全保障条約がなければ、戦争になっていてもおかしくはないと述べ、日米安全保障条約はアメリカによる日本封じ込め政策の一環であり、中国もその役割から条約を認めているとした。
 中国については日本が考えている以上に米中関係は密であり、米中国交正常化を主導したキッシンジャーは、現在でもトランプ政権の外交政策に影響を与えていると指摘。日本が先の大戦について反省をしないという立場を取ることは、戦勝国がつくった戦後の国際秩序を乱す行為であり、アメリカや中国はそれを見過ごさないだろうと語り、その根拠としてトランプ米大統領が就任後に「リメンバー・パールハーバー」と2度も口にしたことを紹介した。
 野党は安全保障政策について、国民に対して、集団的自衛権行使容認を改めて否定し、中韓との和解を促進し、日本を平和を志向する経済大国としようと訴えるべきだったと解説した。
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