2020年2月05日(1932号) ピックアップニュース
新署名スタート!
みんなでストップ!医療・介護の負担増
5万筆達成で高齢者の医療守ろう
政府が進めようとしている、75歳以上の窓口負担の2割化や介護施設入居者の負担増など、医療・介護の負担増計画に対して、協会・保団連は、負担増計画ストップへ、「医療・介護の負担増の中止を求める請願署名(通称:みんなでストップ!負担増署名)」に取り組むことを決めた。請願項目は、医療の患者負担増、介護の利用者負担を増やさないように求めるもの。兵庫県で5万筆を集め、5月に国会に届けることを目標としている。
2014年に70~74歳の窓口負担が2割に引き上げられ、また入院時の食費の引き上げなどにより、患者の受診控えが起こっているが、政府は今年、さらなる負担増の準備を進めている。
昨年12月半ばに発表された「全世代型社会保障検討会議」の中間報告では、75歳以上の窓口負担について、一定以上の所得のある人を2割に引き上げることが盛り込まれた。また、今国会では、介護分野において、施設入居者の負担増、高額介護サービス費の上限引き上げを盛り込んだ法案が提出される見込みだ。他にも医療・介護の両者においてさまざまな負担増計画が議論されている(表)。これらが実施されれば、さらなる受診抑制や介護サービス利用の抑制を招くことは必至である。
協会が昨年4月まで取り組んだ「みんなでストップ!患者負担増」署名は、多くの会員の協力を得て、県内2万3千筆、全国で17万6千筆を集め、負担増計画の具体化を食い止めている。
新たな署名は、医療だけでなく介護の利用者負担増の中止を求める項目を追加した。会員参加率15%、総数5万筆を集めることを目標とする。正会員の先生方には、1月下旬に署名用紙を郵送でお送りしており、今号にはハガキ形式の新しい署名用紙を同封している。切手なしで送付できるので、署名がまだの先生は、まず先生ご自身のお名前とスタッフ、ご家族の名前を書いて、ポストに投函いただきたい。
さらに今号には、計画されている負担増計画について分かりやすく知らせるポスターも同封している。ぜひ医療機関の待合室に掲示して、患者さんにお知らせいただきたい。その他、リーフレットやポケットティッシュなど、さまざまなグッズを用意している。
目標「兵庫県で5万筆」
協会はこのたび、医療・介護の患者・利用者負担増を阻止するために、新たな請願署名に取り組むこととしました。
目標は、会員参加率15%、総署名数5万筆です。当協会の会員意見実態調査では、60%の会員が患者負担増に「反対」でした。また、目標の5万筆は、兵庫県民550万人のうちわずか1%です。「負担増に反対」の県民が1%しかいないとは考えられません。皆さまの協力により、患者・利用者に呼びかけていただければ、決して無理な目標ではないと考えます。
政府やマスコミ、あるいは一部の(御用)学者は、「負担能力に応じた負担(応能負担)」と主張します。この考え方そのものは正しいのですが、それを御旗にして、さも当然のように「応能負担」を「窓口負担」や「利用者負担増」につなげるのは、社会保障制度の原則に反しています。
社会保障の財源は、社会保険料・税・自己負担の3者で構成されていますが、税や社会保険料の累進性を強化することこそが「応能負担」です。財源不足の「負担」を、患者・利用者に付け回してはなりません。
そもそも、社会保障の「自己負担」にはさしたる根拠も理念もありません。その時々の政権が、必ずしも明白でない「自助」や「自己責任」を強調し、徐々に「医療・介護を受けるには、手持ちのお金が必要である」という意識を国民に刷り込み、その負担割合を増加させてきたのが実情です。
根本的な問題は、「自己負担」を求める制度は「経済的弱者の排除」を伴うことです。患者・利用者への追加負担により、経済的弱者・病弱者がサービス給付から排除され、不幸な結果に陥るという構図は、社会保障制度として本末転倒です。
「自己負担」の歴史、意味を理解・共有していただき、患者さんの声を国会に届けるために、皆さまの協力をお願いします。
負担増計画が一目で分かるポスターを今号に同封しています(7面)。待合室に掲示し、患者さんにお知らせください。
今回は「渡すだけ」のカンタンな「ハガキ署名用紙」を用意しました。診察室や受付で患者さんやMRさんにお渡しし、「お名前を書いて、ポストに投函してください」というだけです。お名前や住所が書かれた署名用紙を長期間、受付に置くこともなく、患者さんなどの個人情報に配慮することができます。
また、「ハガキ署名用紙」の入ったポケットティッシュもご用意しておりますので、ぜひ、受付に置くなどご利用ください。
また、今回の署名の内容や、署名の効果を解説したリーフレットもあります。先生ご自身やスタッフさんはもちろん、ご興味のある患者さんにもお渡しください。
グッズはすべて無料でお届けします。今号に同封している注文用紙でご注文ください。お問い合わせは、電話078-393-1807まで
2014年に70~74歳の窓口負担が2割に引き上げられ、また入院時の食費の引き上げなどにより、患者の受診控えが起こっているが、政府は今年、さらなる負担増の準備を進めている。
昨年12月半ばに発表された「全世代型社会保障検討会議」の中間報告では、75歳以上の窓口負担について、一定以上の所得のある人を2割に引き上げることが盛り込まれた。また、今国会では、介護分野において、施設入居者の負担増、高額介護サービス費の上限引き上げを盛り込んだ法案が提出される見込みだ。他にも医療・介護の両者においてさまざまな負担増計画が議論されている(表)。これらが実施されれば、さらなる受診抑制や介護サービス利用の抑制を招くことは必至である。
協会が昨年4月まで取り組んだ「みんなでストップ!患者負担増」署名は、多くの会員の協力を得て、県内2万3千筆、全国で17万6千筆を集め、負担増計画の具体化を食い止めている。
新たな署名は、医療だけでなく介護の利用者負担増の中止を求める項目を追加した。会員参加率15%、総数5万筆を集めることを目標とする。正会員の先生方には、1月下旬に署名用紙を郵送でお送りしており、今号にはハガキ形式の新しい署名用紙を同封している。切手なしで送付できるので、署名がまだの先生は、まず先生ご自身のお名前とスタッフ、ご家族の名前を書いて、ポストに投函いただきたい。
さらに今号には、計画されている負担増計画について分かりやすく知らせるポスターも同封している。ぜひ医療機関の待合室に掲示して、患者さんにお知らせいただきたい。その他、リーフレットやポケットティッシュなど、さまざまなグッズを用意している。
表 政府の主な負担増計画
目標「兵庫県で5万筆」
経済的弱者を排除する負担増ストップにご協力を
理事長 西山 裕康
協会はこのたび、医療・介護の患者・利用者負担増を阻止するために、新たな請願署名に取り組むこととしました。目標は、会員参加率15%、総署名数5万筆です。当協会の会員意見実態調査では、60%の会員が患者負担増に「反対」でした。また、目標の5万筆は、兵庫県民550万人のうちわずか1%です。「負担増に反対」の県民が1%しかいないとは考えられません。皆さまの協力により、患者・利用者に呼びかけていただければ、決して無理な目標ではないと考えます。
政府やマスコミ、あるいは一部の(御用)学者は、「負担能力に応じた負担(応能負担)」と主張します。この考え方そのものは正しいのですが、それを御旗にして、さも当然のように「応能負担」を「窓口負担」や「利用者負担増」につなげるのは、社会保障制度の原則に反しています。
社会保障の財源は、社会保険料・税・自己負担の3者で構成されていますが、税や社会保険料の累進性を強化することこそが「応能負担」です。財源不足の「負担」を、患者・利用者に付け回してはなりません。
そもそも、社会保障の「自己負担」にはさしたる根拠も理念もありません。その時々の政権が、必ずしも明白でない「自助」や「自己責任」を強調し、徐々に「医療・介護を受けるには、手持ちのお金が必要である」という意識を国民に刷り込み、その負担割合を増加させてきたのが実情です。
根本的な問題は、「自己負担」を求める制度は「経済的弱者の排除」を伴うことです。患者・利用者への追加負担により、経済的弱者・病弱者がサービス給付から排除され、不幸な結果に陥るという構図は、社会保障制度として本末転倒です。
「自己負担」の歴史、意味を理解・共有していただき、患者さんの声を国会に届けるために、皆さまの協力をお願いします。
あなたも 署名運動にご参加を
1 まずは...院長・職員の皆さま、何卒ご協力を!
今号同封のハガキ署名用紙、または1月中旬に郵送でお届けした署名用紙に、院長のお名前をお書きください。さらに、医院内で署名用紙を回覧し、スタッフの方のお名前をお書きいただき、ご返信ください。ご家族の方もぜひご協力ください。2 さらに、ご協力いただける先生は...ポスターを待合室に掲示し"ハガキ署名用紙"を患者さんへ
患者さんやMRさんにも署名をお願いしてください。負担増計画が一目で分かるポスターを今号に同封しています(7面)。待合室に掲示し、患者さんにお知らせください。
今回は「渡すだけ」のカンタンな「ハガキ署名用紙」を用意しました。診察室や受付で患者さんやMRさんにお渡しし、「お名前を書いて、ポストに投函してください」というだけです。お名前や住所が書かれた署名用紙を長期間、受付に置くこともなく、患者さんなどの個人情報に配慮することができます。
また、「ハガキ署名用紙」の入ったポケットティッシュもご用意しておりますので、ぜひ、受付に置くなどご利用ください。
3 さらに...患者さんに集めていただいて
ご協力いただける患者さんなどには、署名用紙と返信封筒をお渡しし、多くの署名を集めていただいてください。また、今回の署名の内容や、署名の効果を解説したリーフレットもあります。先生ご自身やスタッフさんはもちろん、ご興味のある患者さんにもお渡しください。
グッズはすべて無料でお届けします。今号に同封している注文用紙でご注文ください。お問い合わせは、電話078-393-1807まで