兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

兵庫保険医新聞

2020年4月05日(1938号) ピックアップニュース

歯科 2020年4月歯科診療報酬 改定のポイント(1) 基本診療料
『歯初診』施設基準に職員研修を追加

 基本診療料について、前回2018年4月改定で、歯科外来診療の院内感染防止対策の定期研修を常勤歯科医師に義務化し、施設基準が導入されましたが、初診料の注1に係る施設基準(歯初診)を届け出た保険医療機関が95%に達したにもかかわらず、今回の改定で歯科の初・再診料への施設基準、減算制度は残り、点数の格差が拡大しました。
 歯科初診料は261点(+10点)、未届出の場合は従来どおり240点。歯科再診料は2点引き上げの53点(+2点)、未届けの場合は44点のままとなりました(表1参照)。
 10点引き上げの担保として、院内感染防止対策に係る職員研修を行っていることが追加されました。

〈再届出は不要だが、7月に職員研修の実施報告を義務化〉
 職員研修の対象は、常勤・非常勤を問わず、診療室で診療補助、医療材料等の準備、器具等の洗浄・滅菌等に従事する者が対象です(表2参照)。
 職員研修は、院内・院外を問いません。施設基準の届出を新たに行う必要はありません。講師は院内研修の場合、院長でかまいません。具体的な研修内容は、「一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針」(改定テキストのp199に掲載)も参考にしてください。項目ごとに短時間ずつでも院内研修を行い、記録を残してください(参考:改定テキストp184)。
 院外研修は、当協会で直近では、5月24日に医療安全管理対策研究会として開催予定です。医療法で規定されている年2回の職員研修の内容で構いません。
 研修を実施した旨を、年に1回、7月報告として近畿厚生局兵庫事務所に提出します(様式は郵送で厚生局から届きます)。院内研修の実施状況について、研修内容についても、行った内容について報告用紙にチェックを入れます(表3参照)。研修については、6月30日までは経過措置として、要件を満たしている取り扱いとなりますので、今年の7月報告をするまでに研修を行ってください。
〈常勤歯科医師の研修も、4年に1度再届出から、毎年7月報告へ〉
 常勤の歯科医師1名以上が定期的に外部研修を受講する要件については、「4年ごとに届け出を行う」とされていましたが、取り扱いが変更され、「7/1報告として年に1度報告する」ことになりました。4年以内の研修実績が必要ですのでご注意ください。

(次号に医科・歯科新点数Q&Aを掲載予定)
表1
1938_04.gif

表2
1938_05.gif

表3 様式2の7 歯科点数表の初診料の注1の施設基準に係る報告書の一部抜粋(7月報告)
1938_06.gif
バックナンバー 兵庫保険医新聞PDF 購読ご希望の方