2020年4月25日(1940号) ピックアップニュース
歯科 2020年4月歯科診療報酬 改定のポイント(2)
歯科疾患管理料
〈初診月は20点マイナスの80点に〉
1、初診月の歯科疾患管理料(歯管)の点数が減算され、80点を算定することになりました。再診月は従来どおり100点を算定します。2、初診月でも歯管の加算点数である、フッ化物洗口指導加算(F洗)40点、文書提供加算(文)10点、エナメル質初期う蝕管理加算(初期う蝕)260点、総合医療管理加算(総医)50点は減算されません。
〈初回の算定期限ルール撤廃〉
3、初回の歯管について、従来は初診月から2カ月以内に算定するルールがありましたが、初診月から2カ月を超えても、管理計画を作成し、患者に説明または文書を提供した月から歯管を算定できることになりました。算定開始時期に制限がなくなったということです(歯科疾患在宅療養歯科管理料はもともと制限はありません)。3月末まで歯管を算定できていなかった継続患者についても、4月以降歯管の要件を満たした場合は、算定できます。〈長期管理加算の新設〉
4、歯科疾患の重症化予防に資する長期にわたる継続的な口腔管理を評価する「長期管理加算」が新設されました。初診月から起算して7カ月目以降、歯管の算定ごとに毎月加算できます。長期管理加算は100点、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)の場合は120点を歯管に加算します(図参照)。5、初診が2020年3月31日以前の場合でも、初診月から6カ月を超えていれば、2020年4月から長期管理加算を毎月算定できます。例えば昨年の10月が初診であれば、改定後の4月に引き続き管理を行った場合は、長期管理加算が算定できます。
6、長期管理加算を初めて算定する場合は、患者の治療経過および口腔の状態を踏まえ、今後の口腔管理にあたって特に留意すべき事項を患者などに説明し、説明した内容の要点をカルテに記載します。
7、歯管の加算だった小児口腔機能管理加算および口腔機能管理加算が独立し、小児口腔機能管理料(小機能)、口腔機能管理料(口機能)が新設されました。
8、エナメル質初期う蝕管理加算(か強診・要届出)を算定した月に併せて算定できない項目に、非経口摂取患者口腔粘膜処置(非経口処)が追加されました。同月に併算定できない項目は、他に、F洗・在口衛・歯清・F局があります。
9、歯管に係る管理計画書(初回用、継続用)の様式が変更されました。コンピューターで作成されている先生も多いと思います。ご確認ください。しばらくは旧様式も使用可能です。
図 【算定例】か強診以外の場合