兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2020年6月15日(1944号) ピックアップニュース

燭心

 かなり前のことだが、三宮東門筋の奥に〝スナック・ニューコロナ〟があった。廃業して久しいが、元ママは健在だ。もし今営業していたらどのような誹謗中傷があったことか。このコロナ禍の下では一瞬で経営破綻だったろう▼緊急事態宣言は解除されたが急ぐ課題は山積。まず第2波などに対応する医療等の体制構築、次に壊れた社会・経済と生活の立て直し。この惨禍はウイルスがきっかけだが、これまでの新自由主義が内包していた矛盾が露呈したとの見方もできる▼新自由主義は「市場原理主義」で、すべてを市場の競争に任せ、資本=企業に対する規制を緩和する主義・政策だ。必然的にさまざまな〝格差〟を生み出す。自己崩壊する要因が内包されていたのだ▼政府の救済策は貧弱でスピードが遅い。加えて相変わらず5兆円を超える防衛費には手を付けない。どのようなミサイルでも迎撃できるイージス・アショアも米国から購入。迎撃ミサイルSM3ブロックⅡAは一発45億円とか。かたや〝最新鋭ミサイル情報漏洩?〟のニュース。この高速滑空ミサイルは複雑な軌道で、あらゆるミサイル防衛網をもすり抜け、目標を精密攻撃するもので、中・ロ・米などが開発しているという。これも米国から購入するつもりか?▼待った! そこには大きな〝矛盾〟が。古代中国「韓非子」の故事そのものではないか。イージス・アショアからこの最新鋭ミサイルを狙ったらどうなる?この期に及び国民を欺き、米軍事産業奉仕とは。(無)
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