兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2020年9月05日(1951号) ピックアップニュース

県内の福祉医療制度調査結果2020
高3まで助成 12市町に拡充
今号にパンフレットを同封

 毎年、協会が独自に調査を行った結果をまとめ、好評を博している「こども医療費助成と福祉医療」パンフレットとポスターの最新版が完成した。高校3年生世代まで助成を行う自治体が2町増え、中学3年生まで無料の自治体のうち2市で所得制限が撤廃されるなど、助成が広がった。

 高校3年生まで助成を拡充したのは、佐用町と新温泉町。それぞれ中3まで無料としていた制度の対象者を、18歳に達して最初の3月31日までに拡充した。新温泉町は所得制限が設けられている。中学3年生を超えて高校3年生世代まで助成する市町は12市町となり、4年前まではゼロだったのが大きく広がっている。
 また、加古川市と加西市が所得制限を撤廃し、「中学3年生まで所得制限なしで無料」の自治体数は18市町と全体の44%に広がった。
 これらの拡充は、協会も参加する兵庫県社会保障推進協議会などの要望が実ったものである。
 しかし、このように自治体の努力で実施する福祉医療制度に対し、「ムダな受診が増えて医療費が多くなる」という理由から、国はペナルティとして国民健康保険への補助金の削減を行っている。
 本来は国が責任を持ち、18歳までの子どもの医療費窓口負担は無料として、安心して子どもを産み育てる社会にし、少子化に歯止めをかけるべきである。また、子どもだけでなく、だれもがお金の心配なしに安心して医療を受けられる制度であるべきであり、協会は、署名活動などを通じ、患者負担の軽減をめざし運動をつづけていく。

※今号にパンフレット、ポスターを同封しています。待合室にポスターを掲示していただき、パンフレットを置いていただく等、ご活用ください。追加注文も無料。同封の注文用紙をご利用ください。お問い合わせは、電話078-393-1807事務局・小西まで。
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図 これまでのこども医療費助成制度の広がり(星マークは今年助成が広がった市町)
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