兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2022年4月05日(2002号) ピックアップニュース

燭心

 世界情勢は、歴史に残るような変化が起こっている。ロシアによるウクライナ侵攻だけでなく、中台の関係も微妙である。北朝鮮はお約束のように飛翔体を打ち上げる▼岸田内閣は米の核の傘に入り込むことで安心・安全な傍観者を決め込んでいるが、果たして核の傘で日本は守られるのか。ロシアの核戦争も辞さない姿勢は心底恐ろしい。元はと言えばNATOを東方へ拡大しないという約束を破り、ウクライナ加盟の動きにアメリカをはじめ西欧諸国が同調したことが背景にある▼ゼレンスキー大統領は世界各国に向けてオンライン演説を行い、メディアに肯定的に取り上げられ、英雄視する向きすらある。しかし本来は軍事力による決着ではなく、いかに戦闘を速やかに停止して両国民の命と生活を守るか協議を重ね、世界にはそのための協力を求めるべきではなかろうか。むしろ西欧諸国の武器供与によって、戦闘激化を望んでいるようにさえ映る▼台湾危機も、アメリカでのシミュレーションでは、アメリカが敗れるとも言われているが、日本では知られていない。米国の「不沈空母」日本の置かれている状況は誠に危うく、特攻隊基地になりかねない。今こそ対米従属を見直し、アジアにおいて軍事同盟に依存しない勢力を構築すべきではなかろうか。その上で憲法9条は、アジアをまとめ、米中露の仲介役を果たす上で、切り札となると思われる。この期に及んで対米従属の姿勢を崩さない日本政府を見ると、今夜の酒も不味くなる(酔)
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