兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2022年7月15日(2011号) ピックアップニュース

第32回反核医師のつどいを兵庫で開催します
核なき世界へ非核「神戸方式」広げよう

 核なき世界を神戸から--。協会は、県の反核医師の会と民主医療機関連合会とで実行委員会をつくり、第32回反核医師のつどいin兵庫を9月24・25の両日、開催する。実行委員長を務める西山裕康理事長の呼びかけを紹介する。

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反核医師のつどいにご参加を

9月24・25日 反核医師のつどいにご参加ください
つどい実行委員長  西山 裕康
 毎年、全国持ち回りで開催している「反核医師のつどい」を今年は兵庫県で開催することが決定しました。
 ロシア・プーチン政権は国際社会の制止を振り切って、ウクライナ侵攻を行いました。この暴挙はICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のベアトリス・フィン事務局長が「核兵器は国を守るために使われるのではありません」と指摘しているように、核兵器が抑止力などではなく大国の侵略の道具であることとともに、「核抑止力論」の欺瞞性を明らかにしました。
 また、同じくベアトリス・フィン氏は「攻撃的で無責任な姿勢をとっているのは、ロシアとベラルーシだけではない。5大国以外の核兵器『保有』を妨げる一方で、核兵器の『貯蔵』は認めるという核兵器不拡散条約(NPT)の欠陥を利用して、アメリカは欧州の5カ国に核兵器約100発を提供している」と、ウクライナ危機の背景には国際的な緊張を高めたNPT体制と米国の問題があると指摘しています。
 ウクライナ危機で、私たちは「核抑止力」や「核不拡散」では国際社会の平和を守ることができないことを、身をもって知りました。やはり必要なことは今すぐ地球上からすべての核兵器を廃絶することです。
 「核なき世界」の実現を目指して、6月21~23日に開催された核兵器禁止条約第1回締約国会議には、オブザーバーを含めて80カ国以上が参加しました。最終日には、核兵器は「人類の存亡に深刻な影響を与える」とするウィーン宣言が採択され、具体的な核廃絶の方法についても検討されました。一方で、今年開催されるNPT再検討会議では、ウクライナ情勢をめぐる核保有国の応酬が予想され、新たな前進は難しいでしょう。
 今年のつどいでは、1日目の企画で、ICANの金融セクターコーディネーターであるスージー・スナイダー氏をメインスピーカーに招き、核抑止力論やNPT体制の欺瞞性を再度共有するとともに、核兵器禁止条約の意義と、それを具体化する市民社会の運動の一つで、近畿で取り組みが進んでいる〝核兵器に投融資をするなDon't Bank on the Bomb〟キャンペーンについて取り上げます。また、ウクライナ危機を利用して国内で勢いを増す「核武装論」「核共有論」「憲法9条改憲」の危険性にも触れる予定です。さらに、開催地である神戸市が世界に誇る非核「神戸方式」の意義とそれを守ってきた市民の運動にも焦点を当てます。2日目には、東日本大震災から11年目を迎える東北での人々の暮らしに着目して、核災害の悲惨さを共有する企画を予定しています。
 新型コロナウイルス感染症の拡大状況を注視しながら、オプショナルツアーとして、日本で唯一の潜水艦建造工場や日本最大規模の原発製造工場を擁する神戸港巡りや懇親会も予定しています。多くのみなさんのご参加をお願いします。
第32回反核医師のつどいin兵庫 9月24日・25日 プログラム
24日
企画(1) ウクライナ危機から見る「核抑止力論」と「NPT体制」の問題点
-今こそ核兵器禁止条約を全世界に
講 師:スージー・スナイダー氏(ICAN「核兵器廃絶国際キャンペーン」)
報 告:松井和夫氏(近畿反核医師懇談会"DBOB"キャンペーン事務局長)
企画(2) 「核共有」「核武装」「憲法9条改憲」で日本を守ることができるのか
-非現実的な「現実主義者」たちの主張
講 師:安斎育郎氏(立命館大学名誉教授)
企画(3) 非核「神戸方式」を全世界に
講 師:梶本修史氏(兵庫県原水協事務局長)
25日
シンポジウム 「東日本大震災~福島第一原発事故とその後」
コーディネーター 郷地秀夫先生(核戦争を防止する兵庫県医師の会代表)
パネリスト 齋藤紀先生(福島医療生協理事長)
小出裕章先生(元京都大学原子炉実験所助教)
石田仁氏(元大熊町副町長)
広川恵一先生(兵庫県保険医協会顧問)
参加費 医師・歯科医師 5,000円
医学生・歯学生 1,000円
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