2022年10月05日(2018号) ピックアップニュース
反核医師のつどい30年ぶりに兵庫で開催
核兵器も原発もなくそう 医師・歯科医師ら200人超が参加
医師・歯科医師ら200人超が参加
実行委員長を務めた西山裕康・協会理事長は、「世界で唯一の被爆国の医師・医学者として、また、生命と健康を守る医師・医学者として、積極的な発言と行動をおこなっていくことが、私たちの厳粛な責務である」とする第1回つどいの呼びかけを引用し、「この2日間で私たちの成すべきことを共有し、ともに活動しよう」とあいさつ。
24日は、ノーベル平和賞を受賞した国際NGO・ICANの金融セクターコーディネーターであるスージー・スナイダー氏がメインスピーカーとしてオンラインで講演。ロシアのウクライナ侵略に対し国際社会で効果的に使用された道具は、金融に対するアクションであり、同様の取り組みを、核兵器に対して行っていると紹介。
世界中の金融機関の核兵器製造企業に対する投融資やそのポリシーを評価し、改善を働きかけており、核を違法とする核兵器禁止条約の発効を受け、アイルランドの政府系ファンドが核兵器製造企業への投資をやめるなど、効果を上げているとした。
近畿反核医師懇談会の松井和夫氏が、この取り組みの一環として同懇談会で行った金融機関調査結果を報告した。
立命館大学の安斎育郎名誉教授は、ウクライナ危機後、国内で勢いを増す「核武装論」「核共有論」の危険性と、メディアの情報を鵜呑みにする危険性を語った。
原水爆禁止兵庫県協議会事務局長の梶本修史氏は神戸港入港の軍艦に「核兵器を積んでいない」証明書を義務付ける非核「神戸方式」の意義と、それを実現・維持させている神戸市民の運動について紹介した。
25日は、「東日本大震災 -福島第一原発事故とその後」
と題したシンポジウムが開催され、郷地秀夫・核戦争を防止する兵庫県医師の会代表をコーディネーターに、斎藤紀・福島医療生協理事長、小出裕章・元京都大学原子炉実験所助教、石田仁・元大熊町副町長、広川恵一・兵庫県保険医協会顧問の4人が話題提供し、原発事故は終わっておらず、被害が継続していること、原発ゼロを実現することが必要であることを確認した。
(次号に詳報を掲載予定)