2023年11月15日(2054号) ピックアップニュース
第32回日常診療経験交流会を開催
コロナとその先の医療を描く1日 県内各地・多職種100人超が交流
分科会は午前中に3会場で開催。医師・歯科医師・薬剤師・看護師ら16人が演題報告。
「私にとっての〝コロナとその先〟」などコロナ禍での診療を振り返り、今後につなげる内容や、「服薬情報の提供についての取り組み~お薬手帳を活用して気持ちを伝えてみよう~」「口呼吸の健康被害と鼻呼吸獲得のための治療法」「多職種との連携でデイサービス・ショートステイに結び付いた慢性呼吸不全の一例」など日常診療での工夫や多職種連携の取り組みなどの報告、「マイナ保険証と紙の保険証廃止について-PDCAサイクルをまわすには-」「かかりつけ医とDX」など、医療政策に対する診療での対応や解説など多彩な演題報告がなされ、活発に意見交換がなされた。
特別講演
人類生存の脅威取り除くのは医師の役割
特別講演で徳田先生は、臨床医学の父として高名なウィリアル・オスラー医師のパブリックヘルスへの貢献、特に、戦争がどういう影響を与えるのかについて言及していることの重要性を強調。さらに、日野原重明先生の「医師にとって最も重要なことは戦争をさせないこと」という言葉を紹介し、戦争のない状況から積極的に行動するカントの「非戦」の実践が医師に求められているとした。
そして、人的災害と戦争による世界的危機には「ABCDE」(Atomic, Biological, Chemical, Digital, Environment)があるとして、核戦争や原発事故、生物兵器・化学兵器、サイバー攻撃、環境汚染など、それぞれの具体的危険性を解説するとともに、各国の医療者が連携して行動することが重要であると訴えた。
(次号以降に参加記・特別講演講演録を掲載予定)