兵庫県保険医協会

　協会は11月25日、県社会保障推進協議会と平和・民主・革新の日本をめざす兵庫の会（兵庫革新懇）と合同で、神戸元町・大丸前で、「保険証残せ！」「誰も殺すな！ガザ攻撃直ちに中止を！」の二つの訴えを軸に街頭宣伝を実施。武村義人・白岩一心両副理事長、水間美宏・大澤芳清両理事、住友直幹予備評議員が参加し、「現行の保険証の存続を求める請願署名」への協力を呼びかけ、署名45筆を集めた。
　また、イスラエルによる攻撃が続く、ガザへの人道募金3160円を集めたほか、在日イスラエル大使館へガザ攻撃の中止を求めるハガキへの記入を呼びかけ15枚が集まった。
　協会が取り組む「診療報酬の大幅引き上げを求める」医師・歯科医師署名に、寄せられた会員の声の一部を11月5日号につづき、紹介する。

開業医みんな破産してしまう

・規模の小さい法人の当院では、今年度の毎月の医療収入は前年度と比較して6月を除きマイナスで経営状況は悪く困っています。

（尼崎市・医科）

・診療報酬がこれだけ低いと開業医はみんな破産してしまいます。勤務医時代の方が生活は豊かだった。

（伊丹市・医科）

・いつも保険点数の低さにかなり違和感を覚えています。インレーの形成など、はなから技術に対する評価が低すぎる上に、麻酔の技術料まで包括されているなど。これに限らず、粗悪な内容になりかねない点数の中で、歯科医師としてのプライドと闘いながら日々診療しています。国民へ良質な医療を担保するのであれば、コ・デンタル含め歯科全体の仕事をもっと評価していただくべきです。

（西宮市・歯科）

・病院の食品（患者様への食事）もかなりの負担であることも確かです。物価上昇、しかし食事の質を変えることは困難。やはりすべてにおいて見直しが必要と考えます。患者さんへの良質の治療のためにも！！

（伊丹市・医科）

・大幅な引き上げは当然です。医療機関経営はきびしくなるばかりです。

（尼崎市・医科）

・歯科の総枠を早急に増やしてほしい。20年以上変わっていない。高齢化社会、それに伴う在宅往診の増加に対して国はどのように考えているのか、不安ばかりである。

（明石市・歯科）

・国民の健康を守るため診療報酬引き上げ、患者窓口負担の軽減を求めます。国民の生活と健康を守ることが国の使命です。軍備拡張に税金をつぎこまず社会保障に使ってください。

（東灘区・医科）

物価上昇・賃上げのための原資を

・各種物価の上昇、それにともなう賃金引き上げに他業種は傾いています。医療界は自身の都合でそのサービスの価格を設定することができません。診療報酬の引き上げを切に望みます。

（姫路市・医科）

・物価高騰のためほぼすべての材料は原価割れと思われます。材料費が赤字での経営は通常の業界ではありえません。それでも材料費が保険点数よりも下にならなければ、国自体がその価格で病院に売るのが筋だと思います。

（丹波市・歯科）

・国の方針による設備投資が必要になり、IT化に遅れる、対応できない医療機関の閉院が多くあるようです。原資となるものがなければ何も対応ができません。職員の給与も収益による変動を余儀なくされています。数による調整も高齢化した医師では限界もあり、努力だけではどうにもならないところもあるのではないでしょうか。

（三田市・医科）

・いつも患者さんのために保険診療で、しっかり時間をとって丁寧に治療しているのに、診療報酬を下げられると、治療の質を落とさざるを得ません。これは、全県で歯科治療の質の低下につながると思います。正直許せません。

（姫路市・歯科）

コロナ時基準の分析は問題

・コロナの一時的な収入増を基準に診療報酬を分析しないで下さい。人件費増、収入減となれば間違いなく医療の質は落ちます。

（尼崎市・医科）

・最低賃金が引き上げられたので職員の賃金を上げました。すべてが値上がりしており、診療報酬が上がらないと倒産します。

（東灘区・医科）

・物品コストの上昇を診療報酬に加味して診療報酬の引き上げを行わないと、医療の質の低下を招き、国民に提供できる医療は悪質なものになると思います。

（中央区・歯科）

・財務省の統計は零細診療所には当てはまりません。81歳で第一線で頑張っている小生は憤りを感じます。

（西宮市・医科）

防衛費・万博...無駄遣いやめて

・防衛費・万博その他もろもろの無駄遣いをせずに国民の健康を守る医療機関への援助をまず考えてほしい。

（尼崎市・医科）

・コロナ対策の「総括」（70兆円と言われている）が必要です。国民の税金を無駄に費やすのは許されない。

（中央区・歯科）

・このままでは、多くのクリニックは、大変なことになると思います。

（姫路市・医科）