兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2024年4月15日(2067号) ピックアップニュース

診療報酬改定研究会 歯科会場も県内各地で
歯科低医療費政策の転換が不可欠

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4月7日の神戸会場では加藤歯科部会長(右上)が情勢報告し、川村副理事長(右下)ら4人の講師が解説

 歯科医療現場の実態とかけ離れた改定内容は改善を--。6月の診療報酬改定を前に協会が開催する研究会は3月31日から歯科対象の研究会が開始。4月7日までに3会場で465医療機関から541人が参加した。歯科部会講師陣が、改定内容のポイントをわかりやすく伝えるとともに不合理点を解説。研究会の最後には、再改定で基本診療料・基礎的技術料を大幅に引き上げることや不合理是正、健康保険証の存続を求める決議を拍手で採択した。

 研究会では、今次改定は政府がベースアップ評価料という診療報酬になじまない点数を新設し、賃上げの責任を医療機関に押し付けることや、マイナ保険証活用推進の旗振り役を医療機関に押し付け負担を強いるなど、歯科医療の充実や現場の実態とかけ離れた内容であると報告した。
 その上で改定のポイントとして、歯科外来診療環境体制加算(外来環)、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)などの施設基準の改変、クラウン・ブリッジ維持管理料の対象範囲の縮小、訪問診療料の人数区分を細分化し4人以下をマイナスにしたことなどを詳しく解説。
 情勢報告では、協会の改定研究会は、単なる「説明会」ではなく、改定の矛盾、問題点とその背景にある「国の低医療費政策」について考える機会と強調。国民の健康と命を守るためには、低医療費政策の中止、窓口負担増の中止、現行保険証の存続が必要であるとして、保険証存続を求める署名への協力を呼びかけ、計348筆が集まった。
 4月8日以降も県下7会場で開催し、計18人の歯科部会役員が講師、司会、情勢報告を務める。
※5月26日の改定研究会は、会場を協会会議室から県農業会館(協会の東隣)に変更します。ご注意ください。
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