兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2024年9月25日(2081号) ピックアップニュース

燭心

 紙の保険証の廃止が12月に迫っている。しかし、これに先立って東京保険医協会が提訴した「オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟」は、9月19日に第8回口頭弁論を迎えた。この間の感触からすれば11月中に原告勝訴の判決が出るのは間違いないだろう。そうなればマイナ保険証一本化をめざす政府にとっても少なからず痛手になる。実は私も原告の一人である▼さて、総選挙に向けて自民党総裁選が始まっている。保険証廃止に不安を抱く国民が多いことを危惧した林芳正官房長官は廃止時期の見直しを含めた対応策を検討する考えを示した。マイナ保険証への一本化についても必要であれば見直すとまで言及している。石破茂元幹事長も健康保険証の廃止期限の見直し論に賛同した▼だいたいマイナンバーカードの交付は2016年からで10年にも満たない。ETCカードは01年に導入され20年以上経過しているが、いまだに有人ゲートはなくなっていない。健康保険証の廃止に到る流れは拙速としか言いようがない▼自民党総裁選の争点になれば、保険証が存続するのではないかと期待する反面、河野大臣が当選すれば、総選挙で大敗してくれるのではないかと妙な期待もしてしまう。すぐ見直しにならなくとも、資格確認書も含めて考えれば、「保険証」は少なくとも数年間は残るだろう。まだまだ闘いは続く。諦めることなく訴えを広げれば「紙の保険証の廃止」自体を廃止できる可能性は開ける。保険証存続を勝ち取って乾杯(酔)
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