兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2024年10月05日(2082号) ピックアップニュース

第33回日常診療経験交流会へご参加を
現場の経験共有し「かがやく未来」つくろう
理事長  西山 裕康
特別講演 慈恵医大繁田 雅弘名誉教授

 今年も「日常診療経験交流会」を、10月27日(日)「かがやく未来はくるのか」をメインテーマに、協会会議室で開催します。
 最近の社会情勢を見ますと、私たちが幼稚園や小学校で学んだ「みんなで仲良く」「ウソをつくな」「人を傷つけたら謝れ」「もったいない」といったごく普通の考えが軽んじられています。
 「いつでも、どこでも、誰でも」を守り「今だけ、ここだけ、自分だけ」を許さず、将来世代に「かがやく未来」を贈るのは私たちの役割と責任です。
 午前中の分科会では、かがやく未来につながる、興味深い、重要な診療現場からの演題発表がございます。医科・歯科・薬科、また医療・介護の連携を深める機会となると考えております。
 午後からの特別講演は、東京慈恵会医科大学名誉教授の繁田雅弘先生にお越しいただき、「認知症の精神療法の経験から」をテーマに、お話しいただきます。
 会は、来場参加とオンライン(Zoom)視聴によるハイブリッド形式です。
 短時間でも結構ですので先生方はじめ、ご家族、スタッフの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
兵庫県保険医協会 第33回日常診療経験交流会
参加費無料 Zoomでのご参加も可能!!
メインテーマ 「かがやく未来はくるのか」
日 時 10月27日(日)10時~15時
〈10時~12時:分科会、13時~15時:特別講演〉
会 場 兵庫県保険医協会 会議室(神戸フコク生命海岸通ビル)
※Zoom視聴によるご参加も可能
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特別講演 2082_05.jpg

来場講演されます

認知症の精神療法の経験から
東京慈恵会医科大学名誉教授  繁田 雅弘先生
 認知症の人への精神療法的アプローチの目的はさまざまである。その人を理解するため、信頼関係や情緒的関係の構築のため、治療や支援の意義を知ってもらうため(治療方針を知ってもらうため)、意思決定してもらうためなどの目的が考えられる。
 いずれの目的の場合も基本は共感的な傾聴であろう。患者が理解してもらっていると感じられるとき、あるいは患者が受け止めてもらっていると感じられるとき、治療的な意味が生じる。認知症のある人は、自尊感情や自己効力感が低下していることが多い。一見して平然とし病感さえないようにみえても、自信を失っていることが多い。そうした人に接する場合に望ましい共感的態度や傾聴とは、敬意を示すこと、認知症という先入観に縛られないこと、意思決定を支えること、コミュニケーション能力を高めること、本人の矛盾や戸惑いを汲むこと、治療者が自分を振り返ること。これらの大切さなどについて述べる。

【繁田 記】


【ご略歴】東京慈恵会医科大学卒業後、スウェーデン・カロリンスカ研究所研究員を経て2003年東京都立保健科学大学教授に就任。2011年首都大学東京(現都立大学)副学長、2017年東京慈恵会医科大学精神医学講座教授・首都大学東京名誉教授、2020年東京都立大学名誉教授、2024年現職に至る。日本認知症ケア学会理事長、日本老年精神医学会理事。著書は『アルツハイマー型認知症の人との対話 認知症の精神療法』など多数
展示 ・「日本園芸協会、植物画(Botanical Art)通信講座を受講して」「SDGs(持続可能な社会)を作る私たち、これからどうする」

(西宮市・法西医院 法西浩先生)

・「『震災から未だ30年!』と考えて肺ガン検診(アスベスト検診)を受けましょう」

(西宮市 上田進久先生)

・「歯科でも使える漢方薬」

(薬科部)

・「被災地訪問の記録」

(協会・西宮芦屋支部)

参加申し込み方法 下記よりご参加予定の分科会に個別登録してください。登録後に案内メールが届きます。
来場参加希望者、その他お問い合わせは、兵庫県保険医協会電話078-393-1840 研究部までご連絡ください。
〈分科会プログラム〉10時~12時(発表順は変更の可能性があります)
※協会ホームページ http://www.hhk.jp/に各演題の抄録を掲載予定
▼下記画像をクリックすると大きい画像がご覧いただけます。
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