2025年3月15日(2096号) ピックアップニュース
抗議声明 環境・公害対策部
PFASの環境基準見送りに強く抗議する
協会は2月8日、第1203回理事会にて、PFASの環境基準見送りに抗議する内閣総理大臣、環境大臣宛ての声明を採択し、関係機関に送付した。要旨を紹介する。
全国で水や土地の汚染が問題となっているPFAS(有機フッ素化合物)のうちPFOSとPFOAの水道水および河川や湖沼などの公共用水域・地下水に関する規制基準について、環境省は昨年12月に新たな方針を示し、2月6日にはその方針が中央環境審議会で了承された。
水道水の規制については「暫定目標値」から水道法上の「水質基準」に引き上げることを決定したが、公共用水域や地下水の水環境の規制については、「暫定指針値」から「暫定」をとって「指針値」とすることを決め、「環境基準」への引き上げは見送り、引き続き検討するとした。兵庫県内では、明石川流域で、「暫定指針値」の660倍という値が検出されているが、排出が疑われる事業者に対し、自治体が調査に入ったり、規制することはできないこととなる。
また、水道水の「水質基準」および水環境の「指針値」であるPFOS・PFOA合計で50/Lという値は非常に甘く、見直すべきである。
政府はPFASによる健康被害について「まだ不明であり調査中」とし水質に限らず食品安全評価でも規制・対策に消極的な姿勢であるが、PFOA曝露と高コレステロール値、腎臓がん、精巣がん、甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎及び妊娠高血圧症等様々な疾患との関連が指摘されている。
われわれは命と健康を守る医療者の立場から、この環境基準引き上げ見送り、甘い基準値の設定に強く抗議するとともに、政府にPFOA・PFOSの水質基準値を大幅に引き上げるとともに「環境指針値」を「環境基準」へと昇格させ、規制強化するよう求める。
全国で水や土地の汚染が問題となっているPFAS(有機フッ素化合物)のうちPFOSとPFOAの水道水および河川や湖沼などの公共用水域・地下水に関する規制基準について、環境省は昨年12月に新たな方針を示し、2月6日にはその方針が中央環境審議会で了承された。
水道水の規制については「暫定目標値」から水道法上の「水質基準」に引き上げることを決定したが、公共用水域や地下水の水環境の規制については、「暫定指針値」から「暫定」をとって「指針値」とすることを決め、「環境基準」への引き上げは見送り、引き続き検討するとした。兵庫県内では、明石川流域で、「暫定指針値」の660倍という値が検出されているが、排出が疑われる事業者に対し、自治体が調査に入ったり、規制することはできないこととなる。
また、水道水の「水質基準」および水環境の「指針値」であるPFOS・PFOA合計で50/Lという値は非常に甘く、見直すべきである。
政府はPFASによる健康被害について「まだ不明であり調査中」とし水質に限らず食品安全評価でも規制・対策に消極的な姿勢であるが、PFOA曝露と高コレステロール値、腎臓がん、精巣がん、甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎及び妊娠高血圧症等様々な疾患との関連が指摘されている。
われわれは命と健康を守る医療者の立場から、この環境基準引き上げ見送り、甘い基準値の設定に強く抗議するとともに、政府にPFOA・PFOSの水質基準値を大幅に引き上げるとともに「環境指針値」を「環境基準」へと昇格させ、規制強化するよう求める。