2025年4月05日(2098号) ピックアップニュース
燭心
社会保障は国民生活を多方面にカバーする。そのすそ野は広く大きい。例えば子どもの誕生時の費用や教育費がゼロなら年間数百万円以上の節約。失業後、次の就職までの手当と十分なサポートが受けられ、病気・怪我で入院しても窓口での負担がかからない。こうなれば、安心して生活でき、莫大な国民の支出カットとなる▼支出が減ることで可処分所得が増える。国は給料アップを訴えているが、給料は国が上げるのではなく、雇い主・企業の胸先三寸。〝社会保障〟は国がその気になれば、速攻実行できる。フィンランド・デンマーク・ノルウェーなどの社会保障が手厚い国はGDPも順調に拡大し、幸福度は世界の上位を占める。方やその真逆の政策を行ったアジア東方の島国の国民は悲惨と言える▼先月〝高額療養費負担上限額引き上げ〟が凍結された。この引き上げで削減されるはずだった今年度予算は100~200億円。島根県の丸山知事は「国家的殺人未遂」と揶揄した。某党の打ち出した医療費4兆円削減はもはや「国による大量殺人」と表現するのか▼兵庫県保険医協会は社会保障費増の運動を続けてきた。窓口負担ゼロの会、「保険でより良い歯科医療を」連絡会、国保料・介護保険料の引き下げ等々。これらは国・政権がその気になれば全て可能な政策である。社会保障の大切さを理解した政治家を育て国会に送り込もう。直近は次の参議院選挙だ。【社会保障は見えない国民全員の収入アップ】を共有しよう(蓮)