2005年1月
【月曜】 性交痛とは
性交の時に感じる痛みを「性交痛」といいます。この頃は高齢化社会の結果、定年後夫婦二人だけの生活が長くなり、夫は生活のうるおいを求めて妻にセックスを求め、「何を今さら」と妻に拒否されたり、または性交痛があるのに「これもお努め」と妻が嫌々セックスに応じているのに、夫は全くそれに気づいていないと言う様なケースが増えて来ました。
幸福な高齢期を生きるためにはセックスを避けて通る事ができません。痛みを感じたら率直に二人で話し合って、分泌物(ぶんぴつぶつ)の少ない時は市販のゼリーを男性のペニスに塗るとか、充分股を開き男性のペニスを受け入れ易い体位を考えるとか工夫しあう事が大切です。夫婦は対等なのですからくれぐれも夫だけが一方的に欲望を果たすと言う事の無い様にしたいものです。高齢化による膣の衰えに対しては発癌性を抑えたホルモン療法がありますので、恥ずかしがらずに婦人科に相談してください。
カナダには「使いなさい。使わないと錆付きますよ」と言う言葉がありますが、高齢になっても今まで通りの生活が続けられる様努力したいものです。
また性交痛には婦人科系の病気が潜んでいる場合もあります。性交痛を伴う病気は、痛みを感じる場所で見分けることが出来ます。膣の入口附近の痛みは膣炎や外陰炎の時があります。また膣の奥や下腹部が痛む場合は子宮内膜症や骨盤内感染症などが考えられます。いずれも婦人科で検査・治療ができますので、診察を受けてください。また特殊なケースとしては膣の筋肉が収縮して挿入出来なくなるワギニスムスがありますが、これは心理カウンセリングが必要になります。
今までの夫婦生活のつけが老齢化した妻の性交痛になってあらわれる場合があります。男性はそうなる前に妻とのセックスが前略、中略、挿入だけのセックスになっていないかもう一度考えてみようではありませんか。