2005年3月
【火曜】 神経を抜くと歯は痛くならないの?
神経を抜くともう歯は痛くならないと思われていませんか。
歯の中の神経を抜いても歯の周りには神経があるため、歯の周りに炎症が起こったり、化膿したりすることによって、歯に痛みが起こります。
確かに、歯の神経を抜くと、歯の中の痛みは出なくなります。しかし、神経を取ったからといって、もう絶対に歯の痛みが出ないということはありません。歯の中の神経が無くなっても、歯の周りの神経はそのまま残っているので、歯の周りの神経が痛むことがあります。歯の周りの神経が痛んだときには、歯が浮いたり、ものを噛むときに痛かったりといった症状が出ます。
例えば、歯槽膿漏の痛みは、この歯の周りの神経が痛むことが原因です。歯槽膿漏は、歯の周りの歯ぐきや歯を支える骨などが炎症を起こすことで、歯の周りの神経が痛みます。そのため、歯が浮いたり、噛むと痛かったり、ひどいときには、化膿したりします。
また、歯の中の神経を取ったところからバイ菌が入って、歯の根の先の周辺が化膿したり、炎症を起こしたりした時も歯の周りの神経が痛みます。
これら以外にも、歯ぎしりやかみ合わせの不調和などで、異常な力が歯に加わったときなどに歯の周りの神経が痛みます。
いろいろな場合について説明しましたが、歯に痛みがあるときは、神経のあるなしにかかわらず、治療をする必要がありますので、早めにかかりつけの歯科医院を受診してください。