2005年4月
【火曜】 歯磨きしても虫歯になるのは何故
「あなたは歯を磨いていますか」と聞くと、「よく磨いています」と、多くの患者さんは答えます。しかし、口の中を見てみると、肝心なところが汚れたままになっているケースがよくあります。
歯と細菌、そして細菌にとって増えやすい環境があれば、虫歯ができます。歯と歯の間をさわると白いこけのようなものがついており、これがプラークといわれています。プラークは単なる食べ物のカスでも汚れでもなく、ほとんどが細菌で、時間が経つとどんどん増えてしまいます。虫歯を防ぐには、何よりも細菌の数を減らすことが大切です。
鏡で、いつも口の中をチェックする習慣をつけましょう。チェックすれば分かると思いますが、汚れは歯と歯の間や歯の溝、そして歯と歯ぐきとの境にたまっています。
歯磨きには、いろいろな方法がありますが、要は歯と歯ぐきの境を、いかに清潔にするかにかかっています。各個人にあった方法を、歯科医院でお尋ねになることをお勧めします。
歯を磨く道具は、デンタルフロスと呼ばれる糸や、歯間ブラシと呼ばれる歯と歯の間を磨く、小さな棒状のブラシなどがありますので、利用するといいでしょう。歯並びが悪くて磨けない場合もありますが、あわせて相談して下さい。
とくに子供の場合、いくら磨いていても一日中口の中に食べ物が入っていては、虫歯になることを防ぐことはできません。生活習慣のチェックをする必要があります。
繰り返しますが、磨いているのと、磨けているのは違います。歯磨きにしても虫歯になるのは、歯磨きの方法がよくないからです。自分でチェックするのはもちろん、歯科医院でもチェックを受けるようにして下さい。
歯磨きは、虫歯予防だけでなく、口全体の健康の保持からも重要です。