2005年5月
【水曜】 中高年がスポーツをする際の注意点とストレッチ
中高年になると筋肉が硬くなり、関節の動きは悪くなりますので、スポーツによる捻挫や打撲、ケガが発生しやすくなります。スポーツの前後のストレッチは中高年にとっては大事です。
しかし、中高年のスポーツが100%健康に貢献していると考えるのも問題があります。プレッシャーがかかるようなスポーツの場合は、血液凝固能が亢進するため、脱水症状が合わせて生じた場合には、脳梗塞や心筋梗塞の引き金になることがあります。60歳以上のスポーツ時の突然死は、ゴルフが一番多いと言われています。しかもグリーン上でパットする時が一番多く、プレッシャーがかかる事が危険だと思われます。最近では、ゲートボールによる突然死も多く報告されるようになってきており、注意が必要です。
また、体調の悪い時には休むようにしましょう。体調が悪いのにゴルフに行って、心筋梗塞を起こす人が時々見られますが、無理をするのは良くないと思われます。また寒い時は保温に務めることも大事です。保温により血行と関節の動く範囲が良くなり、障害が減ってきます。
ストレッチにより、まず第一に関節の動く範囲を維持します。関節の動きが良ければ、安全域が広くなり、捻挫などの予防にも役立ちます。
第二に筋肉の柔軟性を高めると血行を良くし、疲労の回復に役立ちます。特に風呂上りなど保温後にストレッチすることは効果を高めます。
ストレッチの基本的な方法は、ある関節、例えば足関節をはずみをつけずに、関節の動く方向にゆっくり伸ばします。この時、痛い所まで伸ばさず、心地良い所で止めましょう。そして、この姿勢を10~30秒維持して何回か反復します。スポーツ前、スポーツ後ともにすることを習慣づけることにより、中高年の関節および、筋肉の痛みの発生を減らすことが出来ます。
いずれにしろ、個人に応じた運動をすることが大切です。整形外科医師より適切な運動の指導を受けながら、中高年にとって安全なスポーツを継続するようにしましょう。