兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2005年5月

【月曜】 生理痛について

 生理とは、妊娠が成立しなかった時に子宮の古くなった内膜を血液で洗い流す作業です。この内膜と血液を押し出すため、子宮に収縮がおこり多少の下腹部痛や腰痛が生理痛としてあらわれます。この時、痛み止めを服用する人が多いと思いますが、普通は1回の生理で1日2錠から3錠、2日から3日間の服用で痛みがおさまります。それで治らないような生理痛や年々強くなるような生理痛は、異常と考えられます。まず、基礎体温を測ってみてください。
 子宮の内膜は、排卵前の卵巣から出る卵胞ホルモンで増殖し、排卵後に卵巣から出る黄体ホルモンで整えられます。普通、排卵は生理から2週間ほどで起こりますが、排卵が遅い人ほど卵胞ホルモンの作用が長いので、子宮内膜が正常より多くなります。そのため、生理の時に押し出す内膜の量が増えるので生理痛はひどくなります。
 基礎体温は、朝、目を覚ましてから動かないままで、体温計を口の中や舌の裏に入れて測ります。体温計は婦人体温計がよいのですが、無ければ普通のデジタル体温計でもかまいません。生理が始まった日から2週間後に体温が上がり36・7℃以上が2週間ほど続けば、十分な排卵後の黄体ホルモンが出ているということになりますので、その後の生理は機能的に正常のものと考えられます。
 痛みが強いようであれば、子宮筋腫、子宮内膜症による卵巣のう腫など色々な感染症による病的なものが考えられます。
 ぜひ産婦人科医にご相談ください。受診の際には、必ず基礎体温を測るようにしましょう。痛み止めはそれだけに頼っていると効果が薄れていきます。量を増やしたりすると肝臓や胃腸に負担をかけるなど様々な弊害を起こすことも考えられます。隠れた病気がないかを早めにチェックすることも大切です。

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