2005年10月
【水曜】 咳が長引くときは?
咳が長引いているのに「たいしたことがないから」と放っている人はいませんか?重大な病気が潜んでいることがありますので、早めにかかりつけ医を受診しましょう。
咳が長引く場合、様々な状況が考えられます。例えば風邪の後なら肺炎を起こしていないかどうか心配です。通常発熱を伴いますが、乳幼児や体力の弱っているお年寄り、普段から無理をされている方の場合はわかりにくいこともあります。夜中から朝方にかけて咳が続く場合、喘息の可能性を考えなければなりません。症状が咳だけの場合は喘息であることに気づきにくいので注意が必要です。痰がからむ場合、細菌やウィルスなどに感染しいることもあります。また、肺結核も最近増加しています。結核は伝染する可能性がありますので絶対放置できません。
さて最近はタバコの害が明らかになってきました。咳が長年続く慢性気管支炎や肺気腫はタバコを吸う人に多い病気です。タバコは肺がんの原因ですからこの際検査を受けることをお勧めします。自分と周囲の人のためにぜひ禁煙してください。ニコチンパッチ置換療法という楽に禁煙できる治療を行っている医療機関もありますので、やめにくい方はぜひ受診してください。
咳がつづく場合、気管支や肺の病気ばかりとは限りません。精神的な心因性のものもあり、心臓弁膜症や心筋梗塞、重症の高血圧患者さんの場合には心不全の可能性があります。また薬の作用で咳が出る場合があります。ACE阻害剤というタイプの血圧の薬です。たいていは心配ありませんが、代わりの薬がありますので遠慮しないで主治医に相談しましょう。
このように咳が長引く原因は様々ですから、まずはかかりつけの先生に相談してください。